57：戦意は無いんです ページ9
・
緊張と緩和を繰り返したゴンとハンゾーの試合、あっという間に勝敗が決まったクラピカとヒソカの試合なども終え……次は5試合目、私とポックルの試合だ。
周囲の「え、こいつ戦えるんか？」という視線を受けながら、私は撮影用のカメラを準備する。
「オイA、お前本当に試合する気か！？」
「素手は危険だ、せめて私の武器を…」
『大丈夫、このカメラさえあれば万事解決だから』
「「は？」」
困惑する2人にぐっと親指を立てれば、キルアがこそっと私に耳打ちしてきた。
「お前、二回戦の相手オレだろ。そん時に勝たせてやるから、今回の試合はすぐに参ったって言えよ」
『……ありがとう、キルア。でも、私はハッピーエンドを掴みとるんでね！』
「は？あっ…おい！」
さて、ポックルの写真撮りまくるぞ〜〜〜！
元々は聖地巡礼用に買った相棒のカメラを握りしめ、私はポックルと対峙した。
「第5試合、A対ポックル！───始め！」
『はい！ポックル、ちょっと提案が──』
「女が相手とは気が引けるが、これは試験だ。悪いが容赦しないぜ！」
『え』
呑気に笑顔を浮かべられたのも束の間。
スタートとほぼ同時───ポックルは、私に向かって走り出してきた。
よ、予想してた展開と違うーーーーー！！！
『す、ストップストップ！私は別に戦うつもりは、…っうわ！』
突っ込んできたポックルをギリギリのところで避け、転ばないよう強く足を踏ん張った。……やばい。私が弱いことを分かってるからこそ、さっさとかたをつけて終わらせようとしているのかもしれない。
いや分かるよ、確かにクリボーが出てきたら何も考えずに倒すよね。ポコッて踏むよね。でもクリボーにだって感情はあるんだぞ、毎日一生懸命生きてるんだぞ
「へえ、意外とすばしっこいな…けど、次は逃がさないぜ」
『……ごめん、今の"逃がさない"ってとこもう一回言ってくれない？大丈夫、私がニヤニヤするために録るだけだから』
「お前今試合中だって分かってる？？？」
ふと横を見ると、試合を見守っている受験者やハンター協会の人たちは呆れた目で私を見ていた。
あれおかしいな、ちょっとくらい応援してくれると思ってたのにな
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 851人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
温故知新(プロフ) - 柏餅さん» わわ、いつもありがとうございます〜！！🥲💖愛されと逆ハーは永遠です……！！！ (4月13日 16時) (
レス) id: a95c51921b (このIDを非表示/違反報告)
温故知新(プロフ) - おじいちゃんパンチさん» 本当に一周されたんですか！？！？？めちゃめちゃ嬉しいですありがとうございます…！！😭🙏💖コメ主さまこそ優しさの天才です🥲💖💖 (4月13日 16時) (レス) id: a95c51921b (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - 夢主ちゃんいろんな人に好かれてるの好きすぎます😭 (4月12日 19時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
おじいちゃんパンチ - いや！！もう一周してきたけどハンター試験編は温故知新様のが1番面白いな！！天才かよ！！！天才だったな！すんまそんっっ！！！ (4月11日 7時) (レス) id: 8e40b31507 (このIDを非表示/違反報告)
温故知新(プロフ) - まめさん» 嬉しい…！😭💘心臓爆発のご報告ありがとうございます！！！（？）カルトちゃんの可愛さや魅力を少しでも書けていましたら、夢書きとしてもオタクとしても大変嬉しいです…！ (4月11日 6時) (レス) id: a95c51921b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：温故知新 | 作成日時：2024年2月1日 18時
