90:9月1日、ヨークシンシティで ページ42
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『ごめんみんな、大変お待たせしました!』
「あ、2人ともおかえり!A、もう大丈夫なの?」
『うん、平気!ごめんね、三人にも迷惑かけちゃって…クラピカと二人きりっていう素晴らしい時間をいただけたのでもう落ち着きました』
……なんて、本当はまだ思うところもある。
けどこれ以上引き止めて迷惑はかけられないし、邪魔をするわけにもいかない。私は笑顔で親指を立てた。
「お前なぁ……ったく、何かあるとすぐ泣いたり笑ったりするんだもんな」
『いや〜〜えへへ…すみません』
それがオタクのサガってもんでして。
『けど、もう大丈夫だよ!何を言われても動じない冷静さを取り戻したからね』
「おっ。んじゃ、Aが落ち着いたことだしオレも故郷へ戻るかな」
『え!?!!?????』
「取り戻してねぇじゃねーか」
いや知ってるよ、これも知ってるんだけどさ!
レオリオは勉強のために帰らないといけないってことも!!!
「Aには言ってなかったかもしんねーが、オレは医者を目指してるんだ。やっぱり…その夢は捨てきれねェ」
『……そっか。レオリオなら絶対、良いお医者さんになるよ!』
心からの本音をそう言うと、彼は「…よせよ」と照れ臭そうに頭を掻いた。まさにこの人柄がそう思わせるんだろうな。
「国立医大に受かれば、ハンター証でバカ高い授業料は免除される。これから帰って猛勉強しねーとな」
『うう…頑張ってね、レオリオ。会えなくても応援してるから…一人で旗振って踊りながら毎晩祈りを捧げるから!』
「応援の仕方が怖ぇって」
「つーか、そんな悲しむ必要なくね?半年後にまた会うんだし」
『……え?』
「そうだよ。5人でヨークシンシティに集まればいいじゃん!」
『………えっ?』
いや、ごめん。
…………私、行く気はなかっ…
「お前、そこまで泣いておいて行く気無かったとか言わねーよな」
『ぎくっ…い、いや、寂しいには寂しいんだけど、そんな盗賊が集まるような危ないとこに行くのはちょっと……』
みんなと違って私はただの一般人だし………
ねえ?と同意を求めたが、悲しいかな。四人は華麗にスルーし、顔を見合わせて頷いた。
「よし、じゃあ決まりだな」
「ああ」
「そうだね、次は"5人"で」
「「「「9月1日、ヨークシンシティで!」」」」
『やだもう誰も話聞いてくれない!!!!!!』
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温故知新(プロフ) - 柏餅さん» わわ、いつもありがとうございます〜!!🥲💖愛されと逆ハーは永遠です……!!! (4月13日 16時) (レス) id: a95c51921b (このIDを非表示/違反報告)
温故知新(プロフ) - おじいちゃんパンチさん» 本当に一周されたんですか!?!??めちゃめちゃ嬉しいですありがとうございます…!!😭🙏💖コメ主さまこそ優しさの天才です🥲💖💖 (4月13日 16時) (レス) id: a95c51921b (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - 夢主ちゃんいろんな人に好かれてるの好きすぎます😭 (4月12日 19時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
おじいちゃんパンチ - いや!!もう一周してきたけどハンター試験編は温故知新様のが1番面白いな!!天才かよ!!!天才だったな!すんまそんっっ!!! (4月11日 7時) (レス) id: 8e40b31507 (このIDを非表示/違反報告)
温故知新(プロフ) - まめさん» 嬉しい…!😭💘心臓爆発のご報告ありがとうございます!!!(?)カルトちゃんの可愛さや魅力を少しでも書けていましたら、夢書きとしてもオタクとしても大変嬉しいです…! (4月11日 6時) (レス) id: a95c51921b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:温故知新 | 作成日時:2024年2月1日 18時