75：拒否権とかないらしい ページ27
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『……ここまで会話してもまだ疑問しか残ってないんで、いくつか質問しますね。この婚約、拒否ってできるんですか？』
「拒否？させないけど」
『………えっと、私にも感情や意思があるって知ってます？』
「うん。見てると結構面白いよね」
『私のことテレビかなにかと勘違いしてません？』
それなら尚更疑問だ。どうしてイルミさんは…
『……何で、私を選ぶんですか？イルミさんなら、もっとお金持ちでなんかすごいスーパーウルトラ美人さんを選べますよね』
たとえ偽装結婚だとしても、地位やら名誉やらある人を選んだほうが得することくらい私にも分かる。こんな普通の一般人を選ぶメリットなんかどこにもないはずだ。
「まぁ、それはそうなんだけどさ」
『普通に肯定された』
「でも、Aなら良いかなって」
ぐいっ。
イルミさんが私の腕を引っ張ると、お互いの顔と顔が急接近した。まるでキスさえできそうな距離に、思わず息を止める。
「オレ、今まで他人に興味とか一切無かったんだけどさ。Aって見てて飽きないから、不思議なんだよね。…何でかな」
普段は血ばかり映しているであろう真っ黒な瞳が、今は私だけを映している。息の詰まる緊張感に固まっていると、イルミさんの「あ」という声が空気をぶち壊した。
「そうだ、改めて母さんに紹介しなきゃ。行くよ」
『うぉあっ！？ちょっ引っ張らないでくださ…ぁあああ！』
掴まれたままの腕をそのまま引っ張られ、有無を言わさずキキョウさんの元へと連れられた。彼女は紅茶を飲んでいたようで、手に持っていたティーカップをカシャンッと乱暴に置き立ち上がる。
「イルミ！！貴方帰ってきてたの！？」
「うん、さっきね。キルは？」
「自分の意志で独房に入ってるわ」
「そう、よかった」
……いやいやいやよくないだろ全くよくないだろ。
そもそも独房がある家って何だよ。全然休まらないだろ！！
「それよりも！」
びしっ。
イルミさんの後ろに隠れている私を、キキョウさんは鋭く指差した。くっ、バレたか。
「これはいったいどういうことなの！？彼女、特別な生まれでもなければ何の才能も素質もないじゃない！昨日なんてキッチンに立たせたらホットケーキを作ったのよ！？園児のおままごとかと思ったわ！」
『い、いいじゃないですかホットケーキ！わりと上手く焼けたし、カルトくんも意外とたくさん食べてくれましたし！』
「だから気に入らないのよ！！」
『理不尽！！！』
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温故知新(プロフ) - 柏餅さん» わわ、いつもありがとうございます〜！！🥲💖愛されと逆ハーは永遠です……！！！ (4月13日 16時) (
レス) id: a95c51921b (このIDを非表示/違反報告)
温故知新(プロフ) - おじいちゃんパンチさん» 本当に一周されたんですか！？！？？めちゃめちゃ嬉しいですありがとうございます…！！😭🙏💖コメ主さまこそ優しさの天才です🥲💖💖 (4月13日 16時) (レス) id: a95c51921b (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - 夢主ちゃんいろんな人に好かれてるの好きすぎます😭 (4月12日 19時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
おじいちゃんパンチ - いや！！もう一周してきたけどハンター試験編は温故知新様のが1番面白いな！！天才かよ！！！天才だったな！すんまそんっっ！！！ (4月11日 7時) (レス) id: 8e40b31507 (このIDを非表示/違反報告)
温故知新(プロフ) - まめさん» 嬉しい…！😭💘心臓爆発のご報告ありがとうございます！！！（？）カルトちゃんの可愛さや魅力を少しでも書けていましたら、夢書きとしてもオタクとしても大変嬉しいです…！ (4月11日 6時) (レス) id: a95c51921b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：温故知新 | 作成日時：2024年2月1日 18時
