73:ムーンプリズムパワー! ページ25
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「お母様、決断をするにはまだ早いのでは」
「どうして?…まさかこの女、カルトちゃんまでたぶらかしたの!?」
『断じて違います!!!』
私の盛大な否定にカルトくんも頷き、こんなのにボクがたぶらかされる訳ないと言い切った。それはそれで傷付くんだけども
「イルミ兄さんにも何か考えがあるのかもしれないから。殺すのはいつでもできるし」
「……まあ、確かにそうね」
キキョウさんは少し落ち着いたのか、ようやく私に振り上げていた手を降ろした。ありがとう、ありがとうカルトくん。でも最後の一言はいらなかった。
「それならチャンスをあげます。イルミが帰ってくるまで貴女を試してあげましょう」
『……試…?いや、私はそもそも結婚なんてしな』
「使用人!誰でもいいから来てちょうだい!」
キキョウさんがパンッと手を叩くと、瞬間移動を疑う速さで使用人が3人もやってきた。どうなってんだってこの家
「まずはその論外な服からドレスに着替えて貰います。3人とも、頼みましたよ」
「「「承知致しました」」」
『は!?!!いやいやいやいいですいいです、私には今の服がジャストフィットのシンデレラフィットしてるんで………あぁああ助けてえええ!!!』
またカルトくんを見て助けを求めるも、それは流石に無理。とでも言うような顔で、くるりと背を向けキキョウさんと一緒に去ってしまった。
使用人達にされるがままの状態で、私は2人の背中を切なく見送る。
……おかしいな、私の人生どこで狂っちゃったんだろう
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「あら、最初に比べたらマシな見た目になったわね」
『ハハ……ありがとうございます…』
おそらくキキョウさんの好みなのだろう。ドレスは中世ヨーロッパを思わせる華やかなものだった。ふんだんにあしらわれたフリルは花びらのように広がっており、袖口や首元にはレースや刺繍が施されている。
「さて、まずは何から見せてもらおうかしら。礼儀作法…殺し…乗馬…拷問…楽器…」
キキョウさんは、ブツブツ言いながら何処かへ向かっていく。なんか物騒なのも混じってて草も生えない
『カルトくん、助けて』
「いい加減諦めた方が楽だよ」
『この年で人生諦めたくねえ〜〜〜〜〜』
カルトくんはまたため息をつくと、「せっかくドレスは似合ってるのに」と呟いて何処かへ消えていった。最後に爆弾落とすのやめてくれ
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温故知新(プロフ) - 柏餅さん» わわ、いつもありがとうございます〜!!🥲💖愛されと逆ハーは永遠です……!!! (4月13日 16時) (レス) id: a95c51921b (このIDを非表示/違反報告)
温故知新(プロフ) - おじいちゃんパンチさん» 本当に一周されたんですか!?!??めちゃめちゃ嬉しいですありがとうございます…!!😭🙏💖コメ主さまこそ優しさの天才です🥲💖💖 (4月13日 16時) (レス) id: a95c51921b (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - 夢主ちゃんいろんな人に好かれてるの好きすぎます😭 (4月12日 19時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
おじいちゃんパンチ - いや!!もう一周してきたけどハンター試験編は温故知新様のが1番面白いな!!天才かよ!!!天才だったな!すんまそんっっ!!! (4月11日 7時) (レス) id: 8e40b31507 (このIDを非表示/違反報告)
温故知新(プロフ) - まめさん» 嬉しい…!😭💘心臓爆発のご報告ありがとうございます!!!(?)カルトちゃんの可愛さや魅力を少しでも書けていましたら、夢書きとしてもオタクとしても大変嬉しいです…! (4月11日 6時) (レス) id: a95c51921b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:温故知新 | 作成日時:2024年2月1日 18時