【H×H】誰か私を帰してください ２

69：脱出キボンヌ ページ21

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思わずベッドの上で後ずされば、ドンッ！とヘッドボードに背中がぶつかった。うめき声をあげて背中をさすると、カルトちゃんが氷のような視線を向けてくる。ちょっとゴンが恋しくなってきたな


『いやでもおかしいって、私忘れ物を取りに行ってただけだよ！？そんでヒソカさんに変人って本当のこと言ったら怒られて、それで………』


………あ、そうだ。

突然酷い眠気に襲われて、そこから記憶がないんだ。

恐らく疲労のせいなんだろうけど、そのままあの場で倒れてしまったのかもしれない。

なるほど、だから私はベッドに……ってそれでゾルディック家のふかふかキングサイズベッドにいるのはおかしいだろ。せいぜいあり得るのは病院のガチガチシングルベッドだろ


「……ボクも詳しいことは知らないけど、イルミ兄さんが眠ってるお前をここに連れてきたんだよ」

『は！？何で！？』

「それはボクが聞きたいくらい。……珍しく女を連れてくるから、てっきり相手を見つけてきたんだと思ったけど」


こんな騒がしい奴を兄さんが選ぶわけないし、何か別の理由があるんだろうね。とカルトちゃんは続けた。その毒舌って遺伝なんですかね


『別の理由……え、殺されるとか？』

「かもね」

『ちょっとは否定してほしかった』


カルトちゃんは私の命なんぞ心底どうでもよさそうに、優雅に扇子を顔に向けて扇いでいる。

……どうしよう。カルトちゃんを眺めていたいところではあるけど、流石に早く帰らないと命が危ないかもな…


『えっと…ごめんだけど私そろそろ』

「言っておくけど帰れないよ。ボク、イルミ兄さんにお前を見張るよう頼まれてるから」

『は？』

「兄さん、今仕事で出掛けてるんだ。帰ってくるまでの間、お前をこの家から出さないように言われてる」

『…………スーーーッ』



【悲報】一般JKワイ、ゾルディック家から出られない

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