62：届いて ページ14
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「──あー、よかった。はっはっは、二人を殺すなんて嘘だよ、キル。特にAは利用価値がありそうだし」
『…エ？』
な、なんか今さらっとめちゃめちゃ怖いこと言わなかった？
気のせい？
「けど、これではっきりしたね。お前に友達を作る資格はない。今まで通り親父やオレの言うことを聞いて、ただ仕事をこなしていればそれでいいんだ」
イルミさんはキルアの頭を掴むと、自身の目と鼻の先に引き寄せ、ゆっくりと洗脳するように言い聞かせた。
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……そして始まろうとしているのは、ボドロさんとレオリオの試合。もうすぐキルアは飛び出していくだろう。
ボドロさんは何も悪くない。ずっと真摯に頑張ってきた人だ。ここで終えていいはずがない。
キルアだって、もう人殺しはうんざりだと言っていた。
あれは……紛れもない本音のはず。なら、もうそんなことはさせたくない。
何もできない私にできることって何だろうか。
唯一私にあるのは、ただ皆のことが好きだという気持ちだけ。幸せになってほしいという想いだけ。……だから、ちょっとでもいい、届いてほしい。
キルアが飛び出した瞬間───
私はすうっと大きく息を吸い、限界まで大きな声を張り上げた。
『キルアーーー！！！！！』
「ッ！！」
私の声に、彼はビクッと肩を揺らす。
そしてキルアの手は───ボドロさんに触れるギリギリのところで、ピタリと止まった。
…っ、届いた………！
一瞬、その真っ黒な瞳に光が宿ったようにも見えたが──すぐに闇が広がり、彼はそのまま背を向けて立ち去ってしまった。
『ッ、キル──ぐぅえっ』
追いかけたかったのに、イルミさんが後ろから私の襟を引っ張った。こういうところはキルアと似てるなおい
結局、キルアはボドロさんを傷付けずには済んだものの……二人の試合の邪魔をしてしまったこと、そして試験を離脱してしまったことから、不合格になってしまった。
キルアの気持ちを思うと胸にもどかしさが渦巻いたが、ボドロさんを救うことはできたし、キルアの手を汚さずに済んだ。今はそう気持ちを切り替えて、講習を行う教室へ向かうことにした。
……そして誰よりも早く教室に着くと、ビーンズさんたちを拝むため最前列の席を確保した。その速さに全員若干引いていたが、気にせずカメラを取り出したら「盗撮はやめてくださいね」と釘を刺された。
おかしいな、まるで信用されてない
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温故知新(プロフ) - 柏餅さん» わわ、いつもありがとうございます〜！！🥲💖愛されと逆ハーは永遠です……！！！ (4月13日 16時) (
レス) id: a95c51921b (このIDを非表示/違反報告)
温故知新(プロフ) - おじいちゃんパンチさん» 本当に一周されたんですか！？！？？めちゃめちゃ嬉しいですありがとうございます…！！😭🙏💖コメ主さまこそ優しさの天才です🥲💖💖 (4月13日 16時) (レス) id: a95c51921b (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - 夢主ちゃんいろんな人に好かれてるの好きすぎます😭 (4月12日 19時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
おじいちゃんパンチ - いや！！もう一周してきたけどハンター試験編は温故知新様のが1番面白いな！！天才かよ！！！天才だったな！すんまそんっっ！！！ (4月11日 7時) (レス) id: 8e40b31507 (このIDを非表示/違反報告)
温故知新(プロフ) - まめさん» 嬉しい…！😭💘心臓爆発のご報告ありがとうございます！！！（？）カルトちゃんの可愛さや魅力を少しでも書けていましたら、夢書きとしてもオタクとしても大変嬉しいです…！ (4月11日 6時) (レス) id: a95c51921b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：温故知新 | 作成日時：2024年2月1日 18時
