61:なんて怖い独り言 ページ13
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あっいや、いいんだよ?全然いいんだけどね?
ゴンじゃなくて私一人を殺す分には全く構わないどころかむしろそれでお願いしますなんだけど
「ああごめん、ゴンもだった。Aがあまりに意味不明なことばかり言うからつい」
『えぇ…』
「とにかく、殺し屋に友達なんていらないよ。邪魔なだけなんだから。……えーと、ゴンは別室か。なら、まずはAからかな」
『ッうぇ!?』
イルミさんは針を手に私に向かって歩き出した。
思わず身構えると、みんなが私の前に立ち塞がる。レオリオとクラピカだけでなく、ハンゾーさんやポックルも私を庇ってくれていた。え、そ、そんなことされたらときめいちゃうんだが…?
「参ったなぁ…仕事の関係上オレは資格が必要なんだけどな。ここで彼らを殺しちゃったら、オレが落ちて自動的にキルが合格しちゃうね。…あ、それは二人を殺っても同じか。うーん…」
なんて怖い独り言だよ。
そういうのは思ってても口に出しちゃだめでしょうが
「そうだ、合格してから二人を殺そう!それなら仮にここの全員を殺してもオレの合格が取り消されることはないよね」
「うむ。ルール上は問題ない」
『あるだろ』
ルール以前に罪のない人を殺すのは大問題じゃないんですか?日本で育てられた倫理観がここじゃ全く通用しないの怖すぎワロタ
「聞いたかい、キル。お前、友達のためにオレと戦える?できないよね。何故ならお前は、友達なんかより…今この場で、オレを倒せるか倒せないかの方が大事だから」
キルアの額に冷や汗が伝う。
この緊迫した空気に、こちらまで呑まれそうだった。
「少しでも動いたら戦い開始の合図とみなすよ。…どうする?お前がオレと戦わなければ、大事な二人が死ぬことになるけど」
「ッ…やっちまえキルア!どっちにしろ全員殺させやしねぇ!そいつは何があってもオレ達が止める!お前のやりたい様にしろ!」
『そうだよキルア!大丈夫、きっとヒソカさんがこの世の問題全部解決してくれるって!』
「よりによってアイツに丸投げかよ!!!」
私とレオリオが必死にそう叫ぶも、キルアは微動だにしない。そして……彼は静かに口を開いた。
「参った。オレの……負けだよ」
一緒にゲームをしていた時はキラキラと輝いていた瞳が、今ではただ闇に染まっているだけだった。
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温故知新(プロフ) - 柏餅さん» わわ、いつもありがとうございます〜!!🥲💖愛されと逆ハーは永遠です……!!! (4月13日 16時) (レス) id: a95c51921b (このIDを非表示/違反報告)
温故知新(プロフ) - おじいちゃんパンチさん» 本当に一周されたんですか!?!??めちゃめちゃ嬉しいですありがとうございます…!!😭🙏💖コメ主さまこそ優しさの天才です🥲💖💖 (4月13日 16時) (レス) id: a95c51921b (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - 夢主ちゃんいろんな人に好かれてるの好きすぎます😭 (4月12日 19時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
おじいちゃんパンチ - いや!!もう一周してきたけどハンター試験編は温故知新様のが1番面白いな!!天才かよ!!!天才だったな!すんまそんっっ!!! (4月11日 7時) (レス) id: 8e40b31507 (このIDを非表示/違反報告)
温故知新(プロフ) - まめさん» 嬉しい…!😭💘心臓爆発のご報告ありがとうございます!!!(?)カルトちゃんの可愛さや魅力を少しでも書けていましたら、夢書きとしてもオタクとしても大変嬉しいです…! (4月11日 6時) (レス) id: a95c51921b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:温故知新 | 作成日時:2024年2月1日 18時