50:光が差して ページ2
・
NO side
ポンズの説明はこうだ。
バーボンが洞穴に入ったのを確認し、ポンズが入り口から催眠ガスを噴射。頃合いを見て中に入り、眠っている彼に触れようとしたその時……催眠ガスが行き渡らなかった蛇たちが彼女を襲った。それに驚いたことで、帽子の中に仕込まれていた蜂がバーボンを殺してしまったという。
「まさか死ぬなんて思わなかった。前に刺されたことがあるなんて分からないし、彼の罠のせいで手当てもしてやれないし。問題は、そいつが死んでも蛇の攻撃スイッチが解除されないってことよ」
「……なるほどな」
「分かったでしょ?八方塞がりなのよ。審査委員会が助けに来てくれるのを待つしかないわ」
「待つって…そんな悠長なこと言ってられるかよ!!Aは俺を庇ったせいで苦しんでるってのに…!」
「ああ、Aの症状は一刻を争う。すぐに医者に見せる必要がある」
「そりゃ私だってそうしてあげたいわよ!……でも、期日がくるまで委員会は一切動いてくれないわ。祈るしかない。救助が来るまで、彼女の体力が持つように」
クソッ、とレオリオが地面を拳で叩いたその時。
ゴンが口を開いた。
「二人とも、Aを頼むよ」
「…ッおい、ゴン!?」
「ちょっとアンタ何する気!?人の話聞いてたの!?」
ゴンは億せずバーボンに歩み寄ると、彼の懐を探り始めた。蛇たちは一斉にゴンを襲いかかるが、ゴンはそれでも手を止めない。
「あった!2人とも!」
「これは…解毒剤か!クラピカはゴンを頼む!」
「ああ!」
医者を目指している彼の手つきは慣れたもので、手早くAの腕に解毒剤を打った。彼女が楽になったのが目に見えて分かり、レオリオは安堵して大きくため息をついた。クラピカも器用にゴンに解毒剤を打つ。彼も同様に楽になったようだ。
「解毒剤を探すために自ら…!?持ってるかどうかも分からないのに…!!」
「持ってる可能性はかなり高かった。相手に毒を盛る場合、解毒剤がなければ駆け引きが成り立たないからな」
ポンズは呆気にとられていたが、ハッとしてAに目を向けた。そこには穏やかに眠っている彼女の姿があり、ほっと胸を撫で下ろして小さく微笑んだ。
「ねぇ……催眠ガスってまだ残ってる?」
「へ?あ…あるけど」
慌てて取り繕うポンズに、ゴンはニッと笑ってバーボンのプレートを取り出した。
「これと……交換しない?これがあればキミも6点分たまるんでしょ?」
851人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
温故知新(プロフ) - 柏餅さん» わわ、いつもありがとうございます〜!!🥲💖愛されと逆ハーは永遠です……!!! (4月13日 16時) (レス) id: a95c51921b (このIDを非表示/違反報告)
温故知新(プロフ) - おじいちゃんパンチさん» 本当に一周されたんですか!?!??めちゃめちゃ嬉しいですありがとうございます…!!😭🙏💖コメ主さまこそ優しさの天才です🥲💖💖 (4月13日 16時) (レス) id: a95c51921b (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - 夢主ちゃんいろんな人に好かれてるの好きすぎます😭 (4月12日 19時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
おじいちゃんパンチ - いや!!もう一周してきたけどハンター試験編は温故知新様のが1番面白いな!!天才かよ!!!天才だったな!すんまそんっっ!!! (4月11日 7時) (レス) id: 8e40b31507 (このIDを非表示/違反報告)
温故知新(プロフ) - まめさん» 嬉しい…!😭💘心臓爆発のご報告ありがとうございます!!!(?)カルトちゃんの可愛さや魅力を少しでも書けていましたら、夢書きとしてもオタクとしても大変嬉しいです…! (4月11日 6時) (レス) id: a95c51921b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:温故知新 | 作成日時:2024年2月1日 18時