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週の真ん中、水曜日。




もう半分、まだ半分、と感覚の差が生じる日。




ちなみに私は後者の方だ。




『もう金曜日の気分なんだが』


エ「俺木曜日」


デ「火曜」


『水曜日誰もいねぇじゃねぇか。デュースは時間止まってんぞ』




魔法史の授業で班をつくって発表をするため、エーデュースと組み、一緒に作業をする。




エ「よりによって魔法史かよ」




昼休み前の授業、しかも基本的にずっと座学でつまらない科目。




今日は授業らしいものではないが、嫌なものは嫌なんだろう。




『私はルチウスいるから楽しいけど。あ、授業内容は別ね』


エ「あの猫うるせぇじゃん、ずっと鳴いてて」


『私は猫好きだよ』


デ「そういえばA、前にノートに猫の落書きしてたよな」


『あぁ、あれ?』




私はノートのページをめくり、2人に見せる。




ノートの端に色んな種類の猫の落書きが描かれていた。




エ「うまっ!これ全部Aが描いたのか!?」


デ「にしても描きすぎだがな」


エ「意外な才能みーけっ!」




すると、そばをうろちょろしていたルチウスが、トンッと私達の机の上に上がってきた。




『あ、ルチウス』




ルチウスは私のノートの端っこに描かれた落書きをクンクンと嗅ぐと、ブニャッと鳴いた。




それはルチウスを見ながら描いた落書きで、近くにちょこんと座るルチウスはどこか満足そうだった。




『あ、上手い?ありがと〜』


ル「ンナー」


デ「ルチウスの言うことが分かるのか?」


『んーん、なんとなくだよ』




ルチウスは私の腕にスリスリすると、机から降りて他の生徒の所へ行ってしまった。




『やっぱ猫は癒しだな。これ共通言語にしよう』


エ「別にいいけど、俺はあの猫だけはごめんだね」




私は静かにノートを閉じた。

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ありす - ケイト推しなんですが!とてもいい作品で今まで見てきた作品の中で1番ケイトがケイトしていて凄かったです!ケイトの少し内気?なところとか書かれていて作者様はすごくこの作品に力を入れられたんだなと思いました!これからも頑張ってください!!!!!! (2021年11月26日 22時) (レス) @page47 id: 189a76a90f (このIDを非表示/違反報告)
何処にでもいるただの馬鹿(プロフ) - コメント失礼します。このような神作品を読めてめちゃ嬉しいです(●´▽`●)オープンチャットに入らさせていただきます<(_ _)> (2021年7月7日 22時) (レス) id: ec2dc24a29 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - オワー?!!!久しぶりにこんな素敵な作品に出会いました〜;ありがとうございます;; (2021年6月25日 21時) (レス) id: 01d4ee8d39 (このIDを非表示/違反報告)
シャーペンの芯(プロフ) - 今更ですが、全て読ませていただきました…!すごく素敵な作品に、心が浄化されました(笑)こんな神作品を紡いでくださり、本当にありがとうございました。 (2021年3月14日 22時) (レス) id: 4eed4f74a9 (このIDを非表示/違反報告)
ST80879379(プロフ) - 続きがめっちゃ気になります (2020年10月29日 23時) (レス) id: 0af497960d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:銃狐 | 作成日時:2020年8月4日 0時

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