85.依代 ページ44
寧々side
寧々「私は友達だと思ってます!」
土籠「…そうか、ならいい」
今のって、心配してくれたのかな?
さっきは危ない人っぽかったけど案外いい人なのかも…
土籠「……」
寧々「そうだ先生質問なんですけど…」
土籠「なんだ」
寧々「16時の書庫の本に書いてあることって変えられるんですか?」
寧々「じ、実はさっき自分の本を読んだら、ちょっと…あんまり…良くない感じのことが書いてあって…」
土籠「残念だが基本的には未来の変革は不可能だ」
土籠「書庫の管理人である俺なら可能だが管理人が未来を改変すると消されちまう決まりだからな、やりたくない」
そ、そんなぁ…
土籠「だが…一度だけ見たことがある」
寧々「何を?」
土籠「…未来が変わる瞬間」
…未来が
変わる瞬間?
土籠「だからお前がより良い未来への変革を望むならそれが叶えばいいと俺は思うよ、力にはなれんがな」
土籠「着いたぞ」
寧々「わあ〜〜〜っっ!!ここが最深部ですか!?」
寧々「すごい!綺麗!宝石たくさん!」
でも、先生の依代ではないらしい
土籠「これだ」
出てきたのは石…?
寧々「汚っ!!!」
土籠「ヒトの依代に向かって汚いとはなんだ…」厶
そうして私は先生と少し、話をした
…
その石の持ち主はさっき先生が言っていた未来を変えた唯一の人達だった
寧々「でもこれって、なんの石なんですか?」
土籠「あー…月の石だ」
寧々「…ニセモノ?」
土籠「いやァ?ホンモノだよ」
そう言った先生は少し嬉しそうな顔だった
話によればその石は人類が初めて月に行った日の翌日にもらったものらしかった
寧々「その人達、宇宙飛行士だった…とかいう…」
土籠「まっさか、な訳あるかよ」
土籠「あいつらは普通の人間だったよ」
土籠「片方は星が好きで、人よりちっと口下手で…もう片方も、星が好きで自分のことを中々話したがらない秘密主義なやつだったよ」
…その人達の未来が変わったならどう変わったのだろう…
寧々「…その人達の未来はどう変わったんですか?」
土籠「さてね…早くやってくれ、ここに居ると余計な事まで喋っちまいそうだ」
…
私は石に貼ってある札を剥がした
…なんとなく、何かが崩れた音がした
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ミク(プロフ) - 番外編見たいです (2020年5月23日 16時) (レス) id: 1e828f9e08 (このIDを非表示/違反報告)
runasirose(プロフ) - すみません!つい、夢中になってしまって…最初の時も指摘下さってありがとうございました!気をつけますね! (2018年10月28日 0時) (レス) id: 25b21abf11 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認ください。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年10月28日 0時) (レス) id: d65d31083e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:runasirose | 作成日時:2018年10月28日 0時