#16 ページ16
俺は目の前の状況を把握しきれていない。
もう見ることは無いのかと思っていた君の姿…。
体は震えている。
あぁ、もう、ほんっとに。
ずっとずっと探してたんだよ。
,
「えっ…？」
ドアの前に立ち尽くしている俺に気付いたのか、
メイクのブラシを持って目を見開いているAちゃん。気まずい雰囲気に包まれる。
この雰囲気を変えようとしたのか
先に言葉を発したのは＿＿＿＿＿＿＿
「…メイク始めましょうか。」
Aちゃんの方だった。
,
とりあえず椅子に座るけど……
やっぱりAちゃんだ。
黒髪で綺麗だった髪は 茶色 へと染められている。
元から顔のパーツが整っているから、余計なことはせずにその素材を生かしたシンプルなメイク。
さすが、自分の魅力を分かってる。
伝説の練習生と言われただけあると思う。
何年ぶりに君の前で、君の名前を呼ぶのかな.
.
.
.
『……Aちゃん』
ピクッと肩を揺らす。
まるで触れてほしくない話題だったかのように。
「っ、人違いじゃないですか……」
『そんな訳ない。そのネームプレートにチョン・Aって書いてあるし。俺と同じ苗字だったって事もちゃんと覚えてる。』
.
.
.
「……はぁ、ホソクくん」
懐かしい声のトーン. 心地よい.
『Aちゃん、ずっと…探してたんだよっ……！』
「まさか再会するとは思ってなかったよ……笑」
全てを振り切ったかのように、笑顔を向けてくれる。
その笑顔が大好きだったんだ。練習生の時と変わっていない笑顔。
,
『ねぇ、Aちゃん？』
勘のいい彼女は俺が言う言葉を察したのか無理やりメイクを進めようとする。
「…ファンデーション塗ってくね」
『Aちゃん』
「もう、ホソクくん頑固だよね笑 分かった、ちゃんと質問には答えるから。前向いてて。」
.
.
.
聞いてはいけないようで、口に出せなかった台詞。
でも、今なら答えてくれそうな気がしたから。
君の心に踏み込んでも平気かな。
『どうして、練習生をやめて姿を消したの____？』
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る い .(プロフ) - コメントありがとうございます！ホソクペンさんからそう言って頂けてとっても嬉しいです^^*ラストまでよろしくお願いします！ (2020年5月21日 22時) (
レス) id: faf887122e (このIDを非表示/違反報告)
洋楽、KPOP好きのチェ・スラ(プロフ) - ホソクペンなので嬉しいです。更新頑張ってください！ (2020年5月21日 22時) (レス) id: 093cd17fe8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：る い . | 作成日時：2020年5月13日 22時
