優しさ届ける広い空！7

＊２６０話　決断 ページ1

三人並んでナッツハウスに向かう

もう日も沈み、きっともうすぐ暗くなるけど、ナッツハウスから飛び出してきちゃったからかばんを置きっぱなしだ

う「のぞみさん、Aさん、さっきは、大声出したりしてすみません…」

の「ううん、謝らなくちゃいけないほうはこっち。うららの気持ち、分かってあげられなくてごめんね」

貴「私も…。うららちゃんの気持ち分かってたのに、何もできなくてごめん…」

う「いえ、そんなこと…」

うららちゃんと顔を合わせるために、後ろ向きで歩いていたら…

貴「うわっ…!?」

前を歩いていたのぞみにぶつかった

貴「のぞみごめん…!大丈夫?」

う「のぞみさん…?急に立ち止まって、どうしたんですか?」

のぞみは何も言わず、ただ笑顔で一歩横にずれる

う「あ…!」

り「あのぉ…」

そこには、気まずそうな表情でみんなが立っていた

か「うらら、私達も…」

こ「本当にごめんなさい」

みんなも、うららちゃんを捜して走り回っていたらしい

う「っ!いえ、私の方こそ…!」

うららちゃんはこまちさんたちの言葉に首を横にふり、笑顔で駆け寄った

貴「ね?大丈夫だったでしょ?」

う「はい!」

うららちゃんが笑顔を浮かべてくれたことにホッとする

う「Aさん…私、歌手デビューの話、受けようと思います」

貴「!!そっか、応援する」

の「私も私も!やりすぎない程度に…」

うららちゃんがそう決めたのなら、全力で応援するしかない

貴「そういえば、応援するにあたってみんなに言っておきたいことがあるんだけど…」

マ「何?」

貴「さっきまでナッツハウスで練習してた応援、絶対出来ないからね?」

あんなに練習したあとでこれを言うのも少し気が引けるけど、出来るわけないと思う

の「えぇっ!?」

り「なんでよ!」

貴「いや、考えてみなよ。あの応援、結構スペースいるよ?みんなのことだから、お客さん満員にしないと気が済まないんでしょ?」

マ「確かに満員なら、あの応援は無理ね」

う「そうですね…」

応援練習を眺めていただけの２人が賛同してくれた

か「なんでもっと早く言わないのよ!!」

貴「だってみんなの可愛い姿見ないと損じゃないですか」

写真撮るのは我慢したんだから許してほしい

貴「それに、みんなが本気で応援しようとしてるのは伝わってきたし」

う「はい!皆さんの気持ち、とても嬉しかったです」

の「う〜ん…うららが喜んでくれたならいっか!」

り「だね、上手く丸め込まれた気がするけど」

気のせいです

＊２６１話　イベント当日→

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