優しさ届ける広い空！6

＊２４４話　うららちゃん親衛隊 ページ34

平「うらら!」

う「お父さん!おじいちゃん!鷲尾さんまで…!」

りんに言われて慌てて商店街へ戻った私達は、うららちゃん親衛隊(もう勝手にそう呼ぶことにした)と合流した

ミ「うらら、どこへ行ってたんだ?」

平「心配したんじゃぞ」

う「ごめんなさい!」

平蔵さんとミッシェルさんはうららちゃんが無事なのをみてほっと息をはく

鷲「お二人がどんなに心配したのか分かってるんですか?」

ミ「まぁまぁ、けがもなさそうですし」

平「もうすんだことじゃから」

少し厳しめに、鷲尾さんが問いかけた

鷲「うららちゃん、平蔵さんもミッシェルさんもお母さんが亡くなられて、本当に悲しんでおられました。でも…うららちゃんがいてくれたからこそお二人は明るく…そして必死になってうららちゃんを育ててきたんです」

誰も何も言わずに鷲尾さんの話に耳を傾ける

鷲尾さんの表情は真剣そのもので、うららちゃんのことを本気で考えているのが見て取れた

鷲「うららちゃんは立派に仕事をこなしているし、もう立派に大人の仲間入りをしてます。でも、一番大切なお父さんやおじいさんにこうやって心配をかけているようでは、まだまだ子供ですよ」

貴「あ、あの…!うららちゃんは悪くないんです…!私が…その…」

おっと言い訳考えてない、どうしよ…

貴「き、綺麗な蝶を見つけて…!思わずうららちゃん引っ張って追いかけちゃったんです。急だったから、かばんとか置きっぱなしにしてて…」

嘘って基本嫌いだけど、プリキュアなんて正直に言えるわけがないからしょうがない

そもそもこれは嘘じゃないし

言い訳だし

貴「本当に私の勝手な行動で…皆さんに迷惑をかけてしまってごめんなさい…!」

うららちゃんは全然悪くないんだから怒らないでほしい

鷲「い、いや…!頭までさげなくても…!無事だったんだし…!!」

う「そ、そうですよ、Aさんが頭を下げることなんて…!」

・・・私、なかなか上手に言い訳できたんじゃない?

え、気のせい?

嘘上手になった?

あ、嘘じゃないけど

平「お嬢さん、顔を上げてくれ」

ミ「君は、うららのことを心配して誰よりも早く動いてくれたんだろう?みんなから聞いたよ。むしろありがとう」

貴「!」

まさかそんなことを言ってもらえるなんて思ってなかった

て、みんなから聞いた?

驚いてみんなの方を見ると、みんな呆れたような表情で笑っていた

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