優しさ届ける広い空！３

＊１２１話　信じる ページ31

貴「私…サイテーだ…」

みんなの優しさを突っぱねて、みんなを傷つけて…いろんなことから逃げてばかりいる…

でも…もう…何も分かんないよ…

何も考えたくない…

私…どうしてここにいるの…？

私の生きてる意味って何…？

そもそも私に…生きてる意味なんてあるのかな…

つい数ヶ月前までは色鮮やかに輝いて見えたこの街も、最近はモノクロで、まるで色を失ってしまったかのように見える

・・・きっとみんな、私のこと…

貴「嫌いに…なっちゃったよね…」

当然だ…

ひどいこと、たくさんしたんだから…

貴「っ！」

自分の言葉に涙がこぼれおちそうになり、慌てて拭った

泣くな、泣くな…と、自分に言い聞かせる

悪いのは全部私なんだから、私に泣く資格なんてない

私に…みんなと一緒にいたいなんて、そんなこと、願う資格はない

嫌われていいんだ

かれんさんの言葉にうなずいたのだって、それが目的だったんだから

それなのに…どうしてこんなにも、胸が痛いんだろう

こんなこと、願っちゃだめなのに…どうしようもなく、みんなに会いたい

みんなの、笑顔が見たい…

「へぇ、今日は一人なのかい。まぁ、当然といやぁ当然だろうね」

貴「っ！？」





のぞみside
う「Aさん…」

の「」

私達はみんな、Aちゃんを追いかけることができなかった

り「A、かれんさんの言葉に頷いたの、本心…」

の「そんなわけない！！」

だって、あの時のAちゃん…すごく苦しそうな、泣きそうな顔をしてた

り「わ、分かってるよ。本心じゃないよねって言おうとしてたの」

の「え、あ…そう…ごめん」

こ「私達の言葉が…存在が…Aを余計に苦しめていたのかしら…」

の「」

こまちさんの言葉に私は何も言えなくなる

そんなこと、あってほしくない

でも…Aちゃんの気持ち、私には分からないから…

ナ「」

コ「ナッツ…」

ナッツは今、何を思っているんだろう

ナイトメアの襲撃の後、ドリームコレットの中に閉じこもってしまうほど自分を責めていたナッツ

でも、そんなナッツも、今はパルミエ王国復活という夢に向かって、前へ進んでいる

ナッツを救ってくれたのは、ナッツが前を向けるようになったのは…きっと、Aちゃんのおかげなんだと思う

ナ「・・・Aは、そんなことする子じゃないナツ…」

５『!!』

ナッツはポツリと、でもその眼には強い意志を、輝きをもって呟いた

ナ「ナッツは…Aを信じるナツ」

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