優しさ届ける広い空！３

＊１０８話　ナイトメアにいる理由 ページ18

我は本当にこのままでいいのか…

最近、ずっとそんなことを考えている

人のものを奪って、傷つけて、壊して…

そんなことばかり繰り返すこの生活

カワリーノはそれでいいと言うけれど…

我はきっと何かを忘れている。大切な何かを…

ブ「チェーニ様、今日はどうします？私は今から行ってきますが」

貴「そうだな…我も行こう」

ブ「了解です。・・・それにしても…カワリーノさんも人使いの荒い…この前も行ったばかりですよ、私」

何やらブツブツと文句を言っているブンビーを横目に考える

ブンビーになら、我のことを聞いても…

何気に良い奴だし…

と、そこまで考えて、一人小さく首を振った

だめだ…これは自分で解決しなきゃいけないような…そんな気がする

何故かは分からないが

貴「・・・それだけ、信用されているってことじゃないのか？」

ブ「信用？あの人が？ないない、ありえませんよ。所詮私のことなんか駒程度にしか思ってませんって」

それ、自分で言ってて悲しくならないか…？(汗)

貴「だったら…どうして…ブンビーはここで働いているんだ？・・・デスパライア様のためか？」

ブ「チェーニ様、今日はやけに、いつにも増してズバズバと…どうしたんですか？」

貴「別に…。ただ少し気になっただけだ」

我、普段からこんなもんだぞ？

思ったことを心にとどめておくのとか嫌いだし

ブ「？・・・急に改めて聞かれると難しいですが…まぁデスパライア様のため…っていうのももちろんありますけど、一番は、自分のためですかね。やっぱり」

貴「自分の…ため…」

ブ「逆にチェーニ様はどうしてここにいるんですか？」

え…？

ブ「私だって答えたんだから、答えてくださいよ」

そうくるか…う〜ん

貴「・・・我も…自分のためさ…」

ブ「なんだ、一緒なんですね」

なんだって何

そのおもしろくなさそうな顔何

どんな答えを望んでたんだよ…

自分のため…そう、結局はきっと…

貴「自分が傷つくことが怖いから…」ボソッ

だから…今感じているモヤモヤについても…プリキュアについても…ナイトメアたちとの関わり方についても…

線を引いて、深く関わることをさけて…心のどこかで、きっといつかどうにかなるなんて、真剣に考えることだって拒否しようとしているんだ

ブ「え？」

貴「え？」

あ…聞こえてた？

まぁいっか、べつに聞かれちゃだめなことは、口に出してないし

貴「ほら、コレット奪いに行くんだろ？行くぞ」

ブ「は、はぁ…」

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