実行。3 ページ6
なんだこれは…
なんで鬼龍院さんが燃えてるケーキを運んでくるんだ……
「はぁっぴばーすでーとぅーゆー♪
はぁっぴばーすでーとぅーゆー♪」
「あっ!僕になんですね!そのケーキ!」
「はぁっぴばーすでーでぃあじゅーんくーん♪」
「てか、なんなんですかそのケーキ!なんでそんなに燃えてんですか!?ねえ!」
「いや、ろうそく30本刺したらこうなっちゃった……」
「考えたら分かるでしょうが!!なにやってんだよ!!」
ケーキに刺さった大量のろうそくの火が、小規模な火災を起こしているようにしか思えない。
「ほらほら淳くん、火を消してお願いごとしなよ」
「僕の呼吸でこの火事を消せと!?」
「ほら早くしないとお願いごと叶わないよ?」
「何言ってるんですか!無理ですよ!!」
「あーもう!早くしろよ淳!」
「消ーせっ!消ーせっ!」
ドアの影から、研二さんと喜矢武さんが出てきた。
「てか喜矢武さん、なんで和風にしたの?」
「う、うるせえな!勘違いしたんだよ!」
「西洋風なお墓を期待してたんだよ僕は……ぴろぴろってのもあれじゃなくてカラフルなやつだよ…」
「うるさい!」
喜矢武さんもっと違う方向で失敗してくれたらよかったのに。
クオリティ高すぎて怖いもん。
「ほら早く消火しないと、大変だよ」
「スプリンクラーが作動する前に消せよ!」
「もう火事だって認識してますよね!?」
「ほらほら淳くん早くー」
なんなんだよこの人達は…
さっきのパニックから肩で息をしている僕にこの火事を吹き消せなんて無理に決まってる。
「はーやーくー」
「もぉぉお!!」
本当に僕は頑張ったと思う。
研二さんも喜矢武さんも鬼龍院さんも応援はしてくれた。
でも吹き消す手伝いはしてくれなかった。
熱いし、苦しいし、怖いしで僕はもう疲れきっていた。
よく吹き消したなって、すごく思う。
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かなた - www (2017年12月31日 21時) (レス) id: fe197973ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:reue | 作成日時:2015年8月30日 4時