にくいあの子。みにくい私。【ツイステ】

・twenty three ページ25

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『リドル、どうかした？元気ないじゃん』






新学期が始まって何週間が経った日






いつも「一年生のマナーがなってない」と






ハートの触覚を逆立たせてぷりぷりしているが






今日はいつにも増して苛立っていた





寮長しているだけあって威厳というか、オーラがすごい






リ「あぁ、新しく入って来た一年生があろうことか…！僕のタルトを盗み食いしたんだ！」





ハーツラビュルの寮生じゃない私はそんなことで…ってなってしまうが

ハートの女王を神格化するリドルにとっては許しがたいことなのだろう





『そっか…でも、誰にでも初めては存在するからさ
これから覚えさせていけばいいんじゃない？』





リ「…みんなAみたいに優秀だったら良かったのに」





『そんなことないよ…魔力が使えないってだけで遅れを取ってるのに』





事実だ。どんなに勉強を頑張ったって


魔力のかけらもないわたしには魔法は使えない


魔法学校なのに魔法が使えないのは重要だ





リ「その分、君が努力しているを、僕は知っているよ。隈が付くほど…ね？」





そう言って目の下の隈を指で優しく撫でながら微笑んでくれる






時々、なんで自分はこんなに頑張ってるんだろうって




異世界に来て、なにも知らない状態で名門校に入れられて



女子であることを偽って



そこまでしてここにいる意味はあるのかって思うけど





認めてくれる人がいるって、こんなに心強いんだな









『ありがとう、リドル』

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