Never Say Goodbye 【LDH 短編集】

#ロマンチストとは 【TETSUYA】 ページ16

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「テーマパークいきたい」






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そう言いダラリとだらしなく私の肩にもたれかかる彼…もとい哲也君を見る。






つい先ほど某テレビ番組でテーマパークについて特集があげられていた。

そんなものをみたら
行きたい欲がウズウズと込み上げてくる









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「哲也くーん、ねぇねぇ。」


「なーにさ」


「行きたい、連れてって」


「だぁーーめ」



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意地悪な顔をして
横目でチラリと一瞬こちらを見た彼に

ぶぅっと膨れっ面を見せる。



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なんて意地悪な男だ





そう思い、どうにかならないかと
とりあえず哲也君の綺麗な首筋に噛みつき歯型を残した。





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「…っ、いった。何してんの？」


「哲也君のせいだし…」





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だらけていた体を飛び上がらせて
歯型のくっきり残った首筋をさする哲也君に
思わず笑ってしまう




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「まったく…うちの子はどうしてこんなにもワガママなのかねぇ」





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そう言って私のほっぺをムニムニするから私はもう喋る事すら出来ない。




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「A」

「ん？」





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「魔法をかけてあげる」




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「なにそれ、」




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急に寝室へ行ってしまった彼は
すぐに手ぶらで戻ってきた


そして、すっと手を差し出され私は握り返した。
しばらくすると…紙の感触がする






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え、感動
彼はマジシャンか何かなの？


そう思い、ドキドキしながら手に触れたものをそっと見た




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「って、ねぇ！ただの紙じゃん！騙された！」


「やったー、騙されたー」





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そう言って目の前でケラケラ笑う彼は
本当に30オーバーの大人なのか？


子供のように笑うこの人はロマンチストでも
なんでも無い







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でも、まぁ、



こうやって笑いあえる日々が幸せなのかもね。







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