-Story9- ページ9
「あっ、寝ちゃってたんだ…」
起きると、もう夕方近くらしく日が傾いていた。
コンコン
あっ、エミリーさんかな？
夕方にまた来るって言ってたし。
そう思っていると案の定エミリーさんだった。
「Aさん、起きてるかしら？」
起きていないと聞こえないような声量。気遣いができてすごいなと、思いつつ答えた。
「はい、どうぞ！」
「あら、起こしちゃったかしら？」
何か持っているらしく片手で扉を開けながら聞いてきた。
「いえ、ちょうど起きたところなので。大丈夫です！」
「それならよかったわ。お口に合うか分からないけど、一応スープとパンを持ってきたわ。お腹、すいているかしら？」
何か持っているかと思えば、ご飯を持ってきてくれたみたいだった。
ぐぅ〜
「「あっ」」
ちょうどいいタイミングでお腹がなった。
「よかった。お腹はすいているようね。食欲はなくても少しくらい食べておいたほうがいいわよ。」
はずかしい…
そう言っていることだしお言葉に甘えさせてもらうことにした。
「ありがとうございます…一応お腹がすいているので、食べさせてもらいます。」
「ええ、お腹がすいてるなら安心ね。」
私はエミリーさんからトレイを受け取り、食べた。
「ん！」
おいしい！
私が見るにこの世界では、私がいた世界より少し昔のように見えていた。
だから、しつれいだけどあまり期待はしていなかった。
でも、プロ並みにおいしい。
ほんとにおいしい。
私のその反応にエミリーさんは、とてもうれしそうにしていった。
「喜んでもらってうれしいわ。それと食べているところで申し訳ないのだけれど、これからの話をしていいかしら。」
そうか…。その話もしないといけないんだ。何にも考えてなかった。
「はい…大丈夫です。」
「じゃあ、これからのことを話していきましょう。」
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作者名：Rina | 作成日時：2022年4月5日 18時
