-Story5- ページ5
流血表現少しあり！
・・・・・・・・・・・・
「えっと、エマちゃんか、サベターさんは包帯巻くのとかって…」
そういうとエマちゃんはフルフルと首を振り、サベターさんはフイっと顔をそむけた。
「それなら私が行かせてもらいますね」
私はそういうと、急いでベットのほうに駆け寄り、カーテンをめくり中に入った。
そこには包帯は丁寧にされているが、その包帯も血が滲んでとても痛々しい見た目になっているフードをかぶり、目隠しをした男性がいた。
そんなひどい状態を見て私はつい足が止まった。
「Aさん！」
その声にハッとし、慌てて駆け寄る。
「イライさんでしたっけ？大丈夫ですか?!」
そう声をかけながら、エミリーさんに指示されたように動く。
「えっと、大丈夫だよ…」
戸惑ったような、かすれた声が聞こえる。
イライさんの戸惑った声でハッとし、言った。
出会って間もない人にいきなり治療されたらいやだよな…
「いきなり知らない人から治療されて、嫌な気持になるかもしれませんがすみません！」
「いや、そういうわけじゃないんだけど…」
イライさんはぼそりとつぶやいた。
「Aさん、話すより先に手を動かして！」
「はいっ！」
「ねぇ、そんなにイライさんの怪我ってひどかったなの？」
恐る恐るというようにカーテンの外からエマちゃんの声が聞こえてきた。
エミリーさんは手が離せずしゃべれなそうなので代わりに私が答える。
「私が見た限りじゃ、とてもじゃないけれど危険な状態だと思うわ。とりあえず今は止血と、消毒が優先だろうから、それをしているわ。」
「いや、Aさん。あなたが思っているより、重症ではないわ。でも、止血はほんとに大切だから急いでいるのよ。イライさん、この傷だったら、2,3日でよくなるだろうけれど5日くらいは安静にしておきなさいね。」
エミリーさんが返した言葉に驚く。
「このくらいの傷だったら、2週間ほど安静にしないと治らないと思いますよ?!」
その言葉に逆にエミリーさんは驚いたようだ。
「そんなわけないじゃない!そんなに休んでしまったら、動けなくなてしまうわよ？」
そういいつつ、手はてきぱきと動いている。私も手を止めないようにしつつ、返した。
「えっ?いや、でも。この話はあとにしましょう!今はイライさんの止血が優先です。」
私はそのことに詳しく聞きたかったが、イライさんのほうが優先しるべきだと思いいった。
「そうね。その話は後でしましょう。で、こっちのほうはもうできたけどAさんのほうは？」
「もう終わります。」
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作者名：Rina | 作成日時：2022年4月5日 18時
