-Story12- ページ12
「じゃあ夕食を作りに行きましょ！もう５時半だし。」
壁に掛けられた時計を見ると、もう５時半をさしていた。
本当だ。
私結構な時間寝てたんじゃ…
『私結構寝てたんだ…。ていうか、いつもって何時くらいに食べてるの？』
「いつも？いつもは大体６時から７時くらいかしら？」
『えっ、それって結構時間やばくない？もうすぐでしょ?!』
「そうなの。だから今日は手抜き料理ね。まあ、いつもはちゃんと作ってるからたまにはいいわよね。ふふっ」
果たしてそれはいいのだろうか。
私たちは急ぎながら夕食づくりへと向かった。
「部屋とか、荘園の全体とかは、夕食の後くらいに説明するわね。とりあえず食堂はこっちよ！」
『わかった。ところで今日のメニューはどうするの？』
時間がないので食堂へ向かっている間にメニューを決めておこう。
「んーっとね、今日はパンと、昨日つけていたお肉があったはずだからそれを焼いて、それにサラダに…。あっ、スープもいるわね。」
『えっと、それって普通に作らなきゃいけないんじゃ…？どこが手抜き料理なのｗ』
私が笑いつつ突っ込むと、エミリーも笑いながら返した。
「ふふふ。まあいいとして。とりあえずAちゃんはお肉焼くのと、サラダ作るのを任せていい?」
『はーい。それくらいならさすがにできるかな。』
そう話しながら向かっていると、少し先の突き当りに大きな扉が見えてきた。
『もしかして、あれが食堂の扉？』
「そうよ。あの大きな扉の先が食堂。今日の料理当番は私とエマだから、エマも待ってるはず…。」
ここにも料理当番というのはあるみたいだ。
まあそりゃあるよな。
へーっと感心しながら扉をくぐる。
「エミリー！遅いなの！あれ？Aちゃんも来たなの？」
エマちゃんは先にスープを作ってくれていたらしく、スープのいい香りがした。
「遅くなってごめんなさい。そう。Aちゃんも手伝いたいって言ってたから。一緒に作ってもらおうと思って…。」
そうエミリーが言うと、エマちゃんはパッと笑顔になった。
「いい案なの！Aちゃんも一緒に料理するなの！」
『でも、手伝うくらいだよ？』
「大丈夫なの！嬉しいなの！」
「じゃあ、さっそく作りましょ。スープはエマが作ってくれたみたいだから、先にデザートと、サラダを作りましょ！」
「『はーい』なの！」
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作者名：Rina | 作成日時：2022年4月5日 18時
