diamond honey (ページ10)

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act8 ページ10

you side

カフェに入ってから私たちの距離感が近づいた気がする

それが良いのか悪いのかは分からないけど

「あんまり私に関わりすぎると変な噂が流れるからやめた方がいいよ」

涼「変な噂？」

「付き合ってるとか好きなんじゃないのとか」

涼「俺は別にいいけどね…その噂が流れても」

一瞬ドキッとした

また変に勘違いしそうになるじゃん

いや、しないけど…

「何を言ってるの？涼太くんには鈴木さんがいるじゃん」

涼「何ですず？」

「ほら、あだ名で呼ぶくらい仲いいんでしょ？この前も腕組んでたし…」

なんかモヤモヤするっていうか…なんだろこの感じ

涼「もしかして嫉妬？」

「そ、そそ、そんなわけ！！…ないじゃん」

告白されたことはあっても自分から好きになったことってほとんどないから

予想外の言葉に驚いた

嫉妬？私って涼太くんのこと好きなの？

涼「動揺しすぎだし否定弱くない？笑」

「涼太くんって爽やかな見た目に反してブラックな性格してるよね笑」

涼「それはお互い様でしょ？」

「アハハそうかもね！やっぱ面白いや」

涼「やっぱ笑った顔かわいいよ」

ああ、こういうストレートに伝えてくれるところが私も素を出せるのかな

涼太くんには話してもいっか

「私さ、中学の時は普段もこっちのキャラを出してたの。男女問わず友達も多くてね」

涼「うん」

「で、告白されることもわりとあったの」

涼「うん、想像つく」

「でもね、付き合う気は無かったからみんなお断りしてたの。そしたら一緒のグループにいた女子が調子乗ってるって私のことハブにしたの」

「ハブにされたのも悲しかったけど、1番辛かったのは部活の中で変な噂が流れてバスケ部を辞めなきゃいけなかったこと」

涼「それで今みたいに素を隠してるのか…」

「そう、あっちのほうが周りを気にしなくて楽だって気づいてからはずっとそうしてるの」

涼「話してくれてありがとう」

ずっと誰かに聞いて欲しかったのかな

全部話したらスッキリした

「ううん、私もいつかは誰かに聞いてもらいたいって思ってたから…ありがとう」

相槌を打って優しく聞いてくれる涼太くんを見て

モヤモヤして隠れていたものが見えてきた

私は涼太くんのことが好きなんだと思う