diamond honey (ページ16)

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scene3 ページ16

朝から、いや正確には昨日から涼太の様子が変だ

ホームルームの前に私、涼太、隼、瑠美の4人で話してたの

瑠「昨日ね、映画見てきたんだけどさ～」

「何の映画？」

瑠「山下健二郎くんが出てるやつ！」

「あー！あれね！」

隼「あの人3年4組の亜嵐くんに似てるよね」

「白濱先輩？…確かに似てる！」

瑠「言われてみれば！」

アハハハって3人で爆笑して

「涼太もそう思うよね？」

何気なく話を振ったのに

涼太から返事が返ってこない

「…涼太？」

顔を覗き込めばはっ、とびっくりしたようにして

涼「ん？そうだね」

なんて曖昧に返事をしてきた

涼太がぼーっとしてるなんて珍しい

そう思っていると

視線の先には何故か高橋さんがいた

横を見れば何故か嬉しそうというか若干口角が上がってる涼太

「…いやまさかね」

隼「ん？Aなんか言った？」

「ううん、何でもないよ」

でもその後のはいつも通りで

涼「すず今日の化学当てられる日だけど大丈夫？」

「えっ？今日何日？」

隼「19日だね～Aの出席番号は～」

瑠「19ですね～」

「嘘だ、、私課題終わってない」

瑠「Aは相変わらずだなあ」

「涼太～！」

涼「ふふっ分かりましたよお姫様」

隼「ほんと涼太くんはAに甘いよね」

涼「うーんそうかな？はい、これノート」

私の頭にポンとノートを置いてニコッと微笑む涼太

やっぱり涼太が好きだな～

誰かに取られちゃう前に

いつかは一歩踏み出さないと先には進めないよね

そう1人で決心した5月末

でも

雨降る6月はすぐそこまで来ていた