【Splatoon】お前を倒すのは俺だ。 (ページ35)

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Splash 35 ページ35

気配を消して、背後から敵に近づくことはそう簡単なことではない。

４人からの攻撃を察知して、常に警戒している彼を背後から、なんて常人ならば不可能なはず。

それをやってのけるあきらは、一体何者なの…？

そういえば私と初めて会ったときも、すぐ後ろにいたのに全く気付かなかった。

役者の黒子みたいに影が薄いわけでもない、むしろ目立って目が離せなくなる人なのに、どうして…？

*

試合が終わり、サイドにある扉から全員出てきた。

あきらは上機嫌でほかの人はどんよりとした空気を纏って出てきた。

え、なんでリョクさんたちはどんよりしてるの？

｢あきらにキル取られたー！｣

｢俺の方が先に倒してやるって思ってたのに！｣

｢…でもまぁ、あきらのお陰でAが大会に出場出来るようになったんだ。
ありがとな｣

リョクさんがミマリとこうたを宥めてあきらにそういった。

｢…大会出場を許可しましょう｣

一番最後に出てきた父がそう言った。

その刹那、歓喜の声が上がる。

｢＿＿＿＿＿＿＿ただし、約束と条件がある｣

何年ぶりかわからない父の普通の話し方に、緊張の糸が見えた。

『…約束と、条件？』

｢ああ。もちろんカルマも…それと君たちにも聞いてほしい。

約束の方から言う。

ひとつめ。

絶対…ぜぇったいに、無茶はしないこと｣

『……うん、わかってるよ』

｢ふたつめ。怪我は擦り傷まで。

この大会では故意に大怪我…もっと酷かったら殺そうとしてくる輩もいる。

だから、もしそういった危険を感じたら…躊躇なく白旗をあげろ｣

｢白旗…ですか？｣

｢…どちらかのリーダーが白旗をあげた瞬間に、試合は強制終了されて全員リスポーン地点に戻される。

殺られるぎりぎりであげたら助かるから。

………その判断は、そうだな。

本当はカルマにお願いしたいところだけど、

カルマは色々な武器を使うし、周りに配慮出来るまでの余裕はないだろうから、

周りを見渡せて、かつ冷静な判断が出来る人。

リョクくん、任せたよ｣

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ゲームには無いものですが、勝手ながらにルールを追加させていただきます。

※白旗･･･もしゲーム中に具合が悪くなった、或いは怪我をしてしまった、或いは尿意がして膀胱が破裂しそうになった場合等にチームリーダーが判断して降参の旗を振って強制的にゲームを終わらせるもの。