降り積もった雪は陽光を浴びる #2

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side 橙



黄「康おはよ」
橙「ん、照にぃおはよーさん」
黄「眠そうだな、寝てねぇの？」
橙「んや、寝ててんけど夜中に咳出て目ぇ覚めてもーて」




照にぃの隣に座れば流石の洞察力ですぐに気づかれてしまった。隠しても仕方がないから正直に話すと照にぃは窓側の席を代わってくれて心配そうにしながら今のうちに寝てろって肩を貸してくれたからお言葉に甘えることにして肩に頭を置いて目を瞑った。




それからどれだけの時間が経っただろう。眠りが浅かったのもあり車の大きな揺れで目が覚める。




黄「康、もう起きたの？」
橙「ぅん、車...揺れ気になって」
黄「山道通ってるからな...それよりお前熱くないか？
ちょっと顔赤いぞ」




照にぃの大きな手がおでこに触れる。
言われてみれば朝より体が重いような。




橙「ちょっとしんどい、かも...？」
黄「ロケ出来んのか」
橙「できる。言われてみればくらいやから大丈夫。」
黄「それならいいけど、何かあったらすぐ言えよ」
橙「うん、約束する」





その会話から約15分後、約束するといったはいいけど早速言わなきゃいけない状況になるなんて思いもよらなかった。
ずっとガタガタと不規則に揺れている移動車に体調不良が相まってついに吐き気が出てきてしまった。

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