08:泣くことはいいこと。 ページ10
耳元で鳴る不愉快な目覚ましの音で目が覚める。
朝は低血圧だから少女漫画の主人公みたいに小鳥のさえずりなんかで起きれるわけないじゃないかと変な所に怒りながら目を無理矢理こじ開ける。
昨日泣いた割には目の腫れは無いし、気分もスッキリしている。
私の持論だけど泣くことは悪いことじゃないと思う。
泣けばすっきりするし、自分でも見えなかった本音が見えてくる。見たくないところまで見えてしまうのが欠点だけどね。
冷水で顔を洗えば幾分か眠気がマシになった。
『ふーっ…』
ささっと朝ごはんを作り食べる。朝はあまり食べれないからすぐに食べ終わった。
玄関の前で深呼吸して笑顔を作ればスイッチが切り替わる。
『よしっ！行ってきます。』
両親はプロヒーローで事務所に泊まり込み、殆どひとり暮らしみたいなもんだ。
寂しいけど、大事な行事とかがある日は必ず帰ってきてくれるし私のことをなにより思ってくれてる。
学校までは少し距離があるので電車で向かう。スマホでお気に入りの音楽を聴く何気ないこの時間が私は好き。電車のゆらゆらと揺れるのか心地よくてまた眠たくなってしまう……。
轟「時留。」
『っはい！？』
横の席には轟くんが座っており私は轟くんの肩に寄りかかって寝ていたらしい。
轟「次で雄英高校前だぞ。寝不足か？」
轟くんは全く動じてない様子。それどころか私の心配をしてくれる。
『ご、ごめん！寝不足ではないんだけど…』
轟「寝不足じゃなかったらなんだ？」
『それは…』
轟の事考えてたからとか言えない！！
『転校初日で疲れちゃってね』
轟「そうか。あんま無理すんなよ。」
『ありがとう！』
轟「あぁ。」
(一緒に学校まで行こうって誘いたいけどそんな勇気ないなぁ…。)
轟「なぁ学校まで一緒に行かねぇか？」
『えっ！？私と？』
轟「お前以外に誰がいるんだよ…」
『あはは〜そ、そうだよね！ごめんごめん！！！勿論一緒に行こうよ！』
轟が私と同じ気持ちだったのが嬉しいという意味を込めてほほ笑んだ。すると轟もほほ笑み返してくれてすごくうれしかった。
駅のホームをでて歩いているときもう一度轟の笑った顔が見たくて、いろんな話をした。
笑いはしなかったけど表情は昨日より柔らかくなった気がするし、轟も雄英高校の話をしてくれた。
このまま時が止まればいいのに。
昨日とはまた違う意味で個性を使いたくなった。
09：眠り姫→←07：知らないきもち。知りたいきもち。＊８月11日内容修正
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雷光 - やはり轟様敵なし！かっけェ〜！そして優しい…！轟様…罪深い！これからも小説作り頑張って下さい！ (2018年1月22日 18時) (
レス) id: 681e9ae1c6 (このIDを非表示/違反報告)
凛星(プロフ) - ルナさん» ありがとうございます！更新頑張ります！ (2017年8月12日 0時) (レス) id: 92a93b6087 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - この小説最高です！！更新頑張って下さい！ (2017年8月11日 11時) (レス) id: 5123700c3e (このIDを非表示/違反報告)
凛星(プロフ) - じゅりさん» ありがとうございます！最高なんて恐れ多いです…！これからも期待に応えれるよう頑張りますのでよろしくお願いします！ (2017年8月4日 0時) (レス) id: fc2c7b6864 (このIDを非表示/違反報告)
じゅり(プロフ) - いや、轟 大好きだよ ！！って言いたいですね() 最高ですね これからも期待してます！ (2017年8月3日 22時) (レス) id: 24031a2844 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：凛星 | 作成日時：2017年8月2日 23時
