episode 11 ページ12
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貴「“〜ぜよ”なんて、今どきすっごい山の中のお年寄りしか使わないよ。土佐弁が全部龍馬言葉やと思ったら大間違い、やき・・・」
なんて、遠慮がちにこちらを見ながら言うAちゃん。どことなく、恥ずかしがってる?
マイキー「あ、もしかして、今のが高知の方言!?」
Aちゃんは照れたようにコクリと頷く。
マイキー「ヘぇ!俺、佐野万次郎やき!マイキーって呼んでき!」
なんて言えば、ケンチンは「ぜってぇちげぇだろ」なんて笑って、パーは「マイキーも土佐弁喋れんの!?すげぇ!」なんて言う。
Aは・・・、
貴「ふふっ、あははっ!間違っちゅうよ、ふふっ・・・」
可笑しくてたまらないと言ったように、お腹を抱えてクスクス笑うもんだから、さっきまでの仏頂面とのギャップがデカすぎて、柄にもなくその笑顔に見とれる。
貴「私、花村 Aって言うの。土佐弁で言ったら、花村 Aってゆうが、かな。よろしくね、万次郎くん」
なんて。マイキーって呼んで、って言ったのに“万次郎くん”って呼ばれてちょっと違和感だったけど、普段みんなから呼ばれるのとは、違うイントネーションに、なんとなくこっちが良いなと思って、そのままにした。
ドラケン「高知と言ったらアレだよな、カツオのたたき!」
パー「あ!それなら俺も知ってるぜ!藁でボワァッて焼くやつだろ?Aもできる?」
マイキー「一本背負いとかもあるんだろ?あれってほんとにあんなバンバン釣れんの?」
続けて質問しちゃったから、また怖がらねぇかな、って不安になったけど、全然そんなこと無くて、Aは笑って答えてくれた。
貴「カツオのたたき、すっごくおいしーよ。流石に私は藁焼きは出来ないけど、おじいちゃんができる。万次郎くん、一本背負いじゃなくて、一本釣りね」
誇らしげに喋るAはオドオドしてるよりずっと良くて、可愛くて、俺は直ぐにAが気に入った。
それは多分、横でにこにこしてるケンチンも一緒。
マイキー「なぁなぁ、ダチになろうぜ!A!」
貴「だち?」
ドラケン「友達って意味だよ」
いいだろ?、なんて手を差し出せばAはニコリと笑って手を取った。
その日から、俺らはずっと一緒。
同じ中学に上がって、しばらくして暴走族を立ち上げてからも交友は続いて、Aは俺らにとって妹のような存在になった。
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やまだ(プロフ) - 読んでいてとてもゾクゾクするお話で面白いです!これから先夢主ちゃんがどう動くのか楽しみですね!ところで夢主ちゃんのイラストで手に持ってたお花って黒百合ですか?…あれ?黒百合の花言葉って確か………続き楽しみにして待ってます!! (2021年10月7日 16時) (レス) @page19 id: 4fca3f24b6 (このIDを非表示/違反報告)
くらもち(プロフ) - とっても面白かったです!鳥肌がたちました!(良い意味で)これからも更新、頑張ってください! (2021年10月3日 20時) (レス) @page19 id: a44291b53e (このIDを非表示/違反報告)
茶子(プロフ) - 新しい系統のお話で頁を捲る手が止まらない程面白いと言って良いのかわかりませんが、面白かったです!謎が多いので、この先の展開が楽しみです!ドハマリしてしまう程の小説をありがとうございます!! (2021年9月24日 3時) (レス) @page16 id: 5180ecc88d (このIDを非表示/違反報告)
ちゃこ - 高知県出身です!夢主が高知出身のは珍しいし嬉しい (2021年9月22日 17時) (レス) @page9 id: 43861cdfb1 (このIDを非表示/違反報告)
藍琉(プロフ) - いい意味で衝撃すぎる内容で久々にこの界隈の小説でゾクゾク感を覚えました。凄い物語が生まれた…😳❗️ (2021年9月22日 14時) (レス) @page10 id: de4f5e9033 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:名無し | 作成日時:2021年9月21日 23時