【金カム】愛に彷徨う[男主] (ページ14)

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-弐- ページ14

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Aが弾薬を買いに銃砲店へ到着すると、なにやら店の前が騒がしかった。

何事かと思い中を覗くと、チンピラと店主が揉めているようだった。

「失礼〜っと。おっちゃん弾売ってくれよ。」

しかしAは揉め事など気にも留めない様子で店主に話しかける。するといきなり横槍を入れられたことに苛ついたチンピラが絡んできた。

「なんだぁ？あんた勝手に首突っ込んでタダで済むと思ってんのかい？今のやり取り見てただろぉ？すっこんでろ！！」

「俺は弾薬を買いに来ただけの客だ。てめぇらの喧嘩に首なんか突っ込んじゃいないし、つもりもない。ただ弾を売れって言ってるだけなんだが？それとも、アンタから"タマ"を分取れば大人しくなるのかい？」

殴りかかってきたチンピラの拳を受け止め、Aは睨み付けながら言葉を放つと、Aの気迫に押されたのかチンピラは店から逃げるように出て行ってしまった。

「あぁ、あんちゃん助かったよ！！ありがとう！」

「あ、いえ。俺は弾が欲しかっただけなんで」

「最近はああいうゴロツキが多くて困ってるんだよ。しかも馬吉と日泥が刺青の何かを巡って争ってるらしいんだ」

随分物騒なんだなと思いながらAは店主の話を聞く。

「(刺青…。これは尾形に伝えといた方が良さそうだな。)おっちゃん、俺に絡んできた奴はどっちだい？」

「あぁ、多分あいつは日泥ん所のヤクザだ。兄ちゃん見たところ軍人さんだね？兄ちゃんみたいな強い人が居てくれると頼もしいんだけどなー…」

「ははは〜…。俺じゃあ務まらんですよ〜」

Aは店主から用心棒のお誘いをやんわりと断りながら尾形のところへと戻ったのだった。

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「・・・・・・であんたらはどっちに売り込む気だ？」

「尾形〜、戻ったよ〜」

尾形が馬吉と日泥の事を考えていると、ちょうどいい時にAが帰ってきた。

「A、いい時に帰ってきてくれた」

「え、何その笑顔怖いんだけど…」

尾形が見たこともない笑顔を浮かべる為Aは少し震える。
そんなAを他所に尾形は店主と話を進める。

2人の会話を聞いて、さっき銃砲店で聞いた話と合致することに気づいたAは尾形に伝えようと口を開こうとすると、背後の扉が開いた。

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