29話 ページ31
Aside
｢ただいま帰りました…｣
屋敷に帰るといつもなら消えているはずの明かりがまだついていた。
消し忘れたのだろうと思い、気にせず部屋に戻ろうと廊下を歩いていると
ちょうど不死川さんの部屋の前を通ったとき、腕を掴まれて部屋の中に引きずり込まれた。
実｢帰って来んのが遅ェんだよ。何してやがった｣
｢すみません…気分が良くなったので少し散歩を｣
私がそう言うと不死川さんは顔を顰めた。
実｢アイツの血がそんなに良かったかよ｣
｢え？もしかして見てたんですか…？｣
実｢ああ。全部な｣
嘘でしょ…！
一部始終を不死川さんに見られていたかと思うと恥ずかしくなり、一気に顔が赤くなった。
実｢飲め。俺の血も｣
｢む、無理ですよ！
恥ずかしいし、今はお腹すいてないですから｣
実｢いいから飲め！｣
急に腕を引かれ、私は勢い余って不死川さんの上に倒れてこんでしまった。
｢痛た…すみません！今どきま、す…｣
不死川さんの上から退こうとすると抱き寄せられ
身体が密着する。
ど、どうしよう…恥ずかしい！
｢あの…｣
実｢俺以外の男を頼んじゃねェよ。
お前には俺がいれば十分だろ｣
不死川さんはそう私の耳元で囁いた。
｢何なんですか…
私のこと突き放したと思ったら今度は頼れなんて
私が頼れない状況作ってたの不死川さんじゃないですか｣
酷いですよ…
私は溢れてくる涙を我慢して必死に思っていることを伝えた。
｢私のこと嫌いになったんじゃないんですか？
私はずっとずっと好きなのに｣
不死川さんは私の頭を撫でながら黙って話を聞いている。
｢愛してます。不死川さんが私のこと嫌いでも
私は…ずっと｣
実｢もういい。お前の気持ちは分かった。｣
ああ。やっぱり
不死川さんは私の気持ちには応えてくれないのかな
そう思っていた時だ
不死川さんは私の頬にそっと手を添え、私の額に接吻をした。
実｢俺もだ。お前のことを愛してる。
鬼になっても関係ねェ。AはAだからな｣
私が一番聞きたかった言葉
嬉しい…
私が鬼に変わっても、私たちの関係は変わらない。
その事実が私にとってとても嬉しかった。
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夜月─《 *無人* 》☆(プロフ) - 幸せを掴めた2人と愛を貰えなかった童磨、、好きになってしまったがために夢主ちゃんを鬼にしてまで愛されたかった童磨を救う術は無かったのかなとか考える。まあ童磨が推しだから尚更なんですけどね笑笑 最後は2人とも幸せで良かったあああ (2020年1月8日 14時) (
レス) id: 7f57af0fb7 (このIDを非表示/違反報告)
美月(プロフ) - まゆさん» そんなに感動してくださるなんて感激です！こちらこそありがとうございます！ (2019年11月5日 0時) (レス) id: 6feeb0dd0f (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 本当にどうしてくれるんですか…ハンカチじゃ足らずにバスタオル使ったら絞れるほど濡れたんですけど！！！素晴らしかったですありがとうございます！！！！ (2019年11月4日 23時) (レス) id: 60ba35ccc3 (このIDを非表示/違反報告)
美月(プロフ) - 純菜さん» 本当ですか?!すごく嬉しいです！ (2019年11月4日 18時) (レス) id: 6feeb0dd0f (このIDを非表示/違反報告)
純菜(プロフ) - え、待って、小説で泣いたの初めてなんですけど… (2019年11月4日 15時) (レス) id: 16d4e6c0bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美月 | 作成日時：2019年10月12日 0時
