異世界に行ったら無能キャラだった件 (ページ5)

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5話ページ5

その2人も坂田さんと同じ優しそうな人だといいなあ、なんて勝手な妄想をしていれば坂田さんに声をかけられる。

さ｢さっきは無理やり引張ちゃってごめんな？
痛くなかった？｣

｢全然大丈夫です！
むしろ引っ張ってもらわなかったらどうなってたか分からないので…。｣

あんな道のど真ん中にボーっと立っているのだから、モンスターにとっては最高の的に違いないだろう。ここが異世界であるということを今更ながらに自覚した。

呑気に話をしているがさっきのモンスターはどうなったのだろう。炎に囲まれたまま暴れていたりしてしないだろうか。

不安になる俺の心を読み取ったように

さ｢さっきのモンスターなら気にせんでええよ｣

｢え？｣

さ｢逃げる前にあいつら来とるの見えたから
任せたんよ｣

｢あいつら…？｣

さ｢一緒にいるって言った2人のこと、今頃落ち着いて文句言いながら帰ってくるはz｢｢ただいまあぁ｣｣

さ｢ほら来た。｣

玄関の方から気だるげな声が聞こえてくる。
部屋に入ってくると｢その人連れてきはったんやね｣なんて知っているかのように言われてビックリした。

｢こんにちは。｣
と微笑みながら挨拶されたあと様子を見ていれば坂田さんに2人とも文句を言っていた。

？｢坂田ばっかりずるいやんかぁ…
なんで街人避難やらせてくれへんのや！
俺ヒーラーなのに！！｣

？｢俺の能力が結構危ないヤツやから
仕方ないとは思うけど、流石に返しに行くのはキツイわぁ…｣

さ｢仕方ないやろその場にいたの
俺しか居なかったんやもん。｣

坂田さんに話を聞いてみると
他のモンスターを相手している間に坂田さんが俺を助けたことでめんどくさい戦闘をする羽目になったと文句を言っているようだ。

？｢そもそも坂田の能力強いんやから、あんなん倒せるやろ！？｣

さ｢街中で炎は使えへんやろ！！｣

だんだんヒートアップしていきそうな言い合いにどうしていいか慌てていると、

？｢気にせんでええよ、あれいつもやから。｣

隣には紫髪のお兄さんが座っていた。