20 : Koki.Kuroda ページ24
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おー、当たりかも。
友達がくれた新作のスティックのラテを
一口飲んでそう思った。
普段より早めに済ませたお風呂とスキンケア。
ゆっくりした時間を過ごしていると
光輝から電話が来る。
仕事、終わった頃かな。
「もしもーし、何してんの？」
「家でゆっくりしてる。どうしたの？」
「用とかないんだけど、声聞きたいなーって思って。
寝る前に声聞きたいなーって思ってかけた」
「ふふ、そっか」
いつもストレートな光輝。
付き合ってすぐの頃みたいに恥ずかしくて
黙り込むことはもうなくなったけど
やっぱりちょっと照れる。
「いやまじで今日仕事疲れた。仕事疲れたあ」
「大変だったんだ？」
「そう、がんばったんだよ」
「そっかぁお疲れ様」
裏めて！と言わんばかりの様子に
少し笑ってしまいそうになる。
そういえば、この前デートしたのいつだっけ。
…だめだな、あんまり考えないようにしてたのに。
「あれ、今日なんか予定あったよね？」
「うん」
「そうだよね？お疲れ様〜。おつかれ」
「ありがとう、光輝」
ふわふわした彼の口調は
甘いミルクみたいで
手元のラテよりも私を癒してくれる。
疲れが少しずつ解けてくみたいな。
「でも、ちょっと今声聞いたら、疲れふっとんだわ」
「ほんと？(笑)」
「まじでふっとんだ！！」
「ならよかった(笑)」
「あれ、明日…もなんかあんだよね？」
「うん」
「そうだよね？がんばれー、がんばってね」
ふふっと優しく笑った声に
励まされて明日もがんばろうって前向きになれた。
頑張れるのは、光輝のおかげだよ。
「…あのさ」
瞬間、彼の声のトーンが変わる。
真剣なときのそれに少し構えた。
「今ちょっと声聞いたら会いたくなった」
くぅん、と鳴き声が聞こえてきそう。
そんなことを思うくらい
寂しそうな声で言う彼にきゅんとしてしまった。
「会いたくなっちゃった！
...今から会いに行っていい？」
「え？」
「だめ？」
「ううん。だめじゃない」
「おっけー、すぐ行くわ」
ぷこんと切れた電話。
返事する前に切っちゃうなんて。
えっと、とりあえずテーブルの上を片づけて、あとは…。
「A！！！」
「え、早！？」
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21:46 黒田光輝
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作者名：むう
| 作成日時：2023年12月4日 18時
