｢狼の中にプリンセス｣3×EXO (ページ9)

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No.3 ページ9

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「契約書、返してくれないかな」
手を前に出し、契約書を渡すように言ったチャニョル
すると意外にも彼は素直に返した
どうやら目的は契約書ではなかったみたい。
「やっぱり、一筋縄ではいかないみたいだね」
そうまた柔らかく優しい笑顔で微笑んだ。
一筋縄ではいかないって…
どういう意味だろうか。

私は疑問が積もるばかりなのに、チャニョルはなぜか最初から分かっていたような表情だ。
「Aちゃん、僕は‘Moon’の副会長イーシンと申します。
最初に言うべきだったね、よろしく」
「よろしくお願いします」
なんて少しぎこちない握手を交わした
この人、良い人なのかそうでないのか
まったく分からない。

ふと隣にいるチャニョルを見れば、少し険しい表情をしてる気がする。
「それじゃあ、僕はもう行くね。
またずぐに会えるから」
微笑えみながら背を向けて、部屋を出て行く言イーシンさん。
結局何が目的だったのか分からないままだ…

そんな彼が出て行き、それと入れ違いくらいに何人かの足音が廊下で響き、
私達の前に現れたのは…
「皆ぁ…」
私を探してくれていたのか、肩は上下に大きく揺らし
息は荒れている。
「A!!何にもされてない⁉」
そう私に何も異変がないか近づいてきて、確認してくれてるセフンくんに、
「さっきイーシンヒョンとすれ違ったから…」
と心配そうに眉をひそめるルハン
ベクちゃんは安心したのか微笑みながらその場に座り込んでいて、ジョンインは…
「ごめん、先々行動して、
一人にして…」
小さな声だし、下を向いているから表情は分からないけど。
多分すごく心配してくれてた。
でも悪いのはジョンインじゃなくて…
私が勝手にこの部屋に入ったから。
「私こそごめんなさい。」
そう謝ると、驚いたのかジョンインは顔をあげて目を真ん丸にしている。
「はぁ、ほんっとお騒がせお嬢様だな。
お前、」
なんて隣にいたチャニョルが
私の頭に大きな手をぽんっとのせた。
そんな彼を私は口を尖らせ少し睨む。
誰がお嬢様よっ
私はそんなに態度がでかくないもんっ‼

「はぁ、でも本当に無事で良かったぁぁっ！
もしAに何かあったら正気でいられるかわかんないもんっっ」
いやいや、もんって可愛らしく言っても
怖いよセフンくん。笑
正気じゃないセフンくんを想像するだけで身震いがする
そんな彼は、
「もう僕から離れないでねーっ」
なんていつもどうりに抱きついてきた
もうっ…本当に可愛いいんだから。

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