｢狼の中にプリンセス｣3×EXO (ページ6)

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No.5 ページ6

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なんかおかしい。
いや、今日のジョンインは絶対におかしい！！

なんて彼の背中を見ながら心の中で呟いた。
さっきみたいに下から見上げる彼は、言葉じゃ表現できないほど…
色っぽくて。
…って、何思い出してんだよ私！！
本当っバカバカバカ！！
なんて何度も頭をぽこぽこと小突く。
「なぁ」
「は、ハイ⁉」
「そんなに叩くとバカが余計にバカになるよ」
なんて反笑の状態で振り返ったジョンイン
そうだね、そうだよね。
って違うよ‼
「誰がバカですって⁉」
「A」
はぁ⁉
むっ…
ムカつく‼
「あんたよりマシなんだからね！」
なんてぷんぷんと怒る私に、まるでさぁどうだろう。とでも言いたそうに笑う彼。
なんか、今度はムカつくキャラになりやがったぞ…
「あ、そだ」
急に立ち止まり、くるりと向きを変えて私と向き合ったジョンイン
今度はなんだと身構えていたら、彼が口にしたのは…
「トイレ」
はぁぁあ⁉
なんて顎が外れそうなかくらいに口を開けてしまった私は、
またさきさきとトイレに向かって歩き始めたジョンインを一人眺めた。

ほんと、何考えてんだか。
おかしすぎるでしょ。
なんてまた心の中で呟いた私はふと目の前のドアに目が止まった。

そこらの教室のドアとは、
比べものにならないほどの豪華なドア。
なんとなく、中が想像できる

そんな好奇心によって、
無意識の内にドアに手をかけていた私は、そっと右へと手を引いた。
すると、やっぱり予想していたとうり
高級そうなソファーにシャンデリア。
足を踏み入れるのに勇気のいるカーペット。
学園長の部屋かな、と思い部屋から顔をだけ出して標識を確認すると、
そこに示されていたのは、＜生徒会‘Sun'＞
なんっちゅう生徒会室。
ちょっと贅沢じゃない？

辺りをぐるぐると見渡していると、
ふと机の下の小さな箱が見えた。
真っ黒でシンプルなデザインの箱を、私はそっと手に取る。
まさか…
そう期待を抱いてゴクリと喉を鳴らし、
そってて開けてみる。
そこには…
「契約書‼」
うそ、嘘でしょ⁈
見つかったよ‼
「ねぇ！ジョンイン早…」
早く来て。
そう叫びたかったのだが、この部屋の入口で左側の壁に体を預け、こちらを見て微笑む男の人を見て言葉を閉ざした。

そこにいる男性はなんとも柔らかい笑みを浮かべ、ぷくりとした笑窪を覗かせる
なんとも癒される笑顔。
だけど、目のおくが笑ってない気がして…

「ねぇ、君はAちゃんだよね？」

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