呪術師の会２ ページ29
さっさと足早に去っていく男の後ろ姿を見失わないよう、小走りで、でも足音は立てぬよう最大限気を使ってついていく。
"会合"とやらへ着くまでにさほど時間はかからなかった。
｢こ、れは……｣
ポカンと口を開け、目の前にそびえたつ建物を凝視する。
どこぞのお屋敷かと思うほどの豪勢な建築物。
こんな立派な建物が山の中にあったなんて、知らなかった。
会合とやらはこの中で行われているのだろう。
しかし今更ながら、本当に入ってしまっていいものかと躊躇ってしまう。
男はとっくに中へと消えてしまっていた。
入るか否か。
悶々とその場に立ち尽くしていると、突然、後ろから誰かに声をかけられた。
｢アンタ、そんなとこで何やってるんだい｣
驚いて大きく肩を跳ねさせると、声をかけてきた当人は苦笑しながら悪いね、と謝った。
きちりと着物を着こなし、眼鏡をかけた気難しそうな女性。
その姿には、見覚えがあった。
｢七瀬さん……？｣
記憶の中のものより多少歳はとっているものの、見間違えることはない。
お世話になった、恩師なのだから。
｢……ん？アンタもしかして、音羽Aかい｣
彼女は僕の顔を確認すると、目を見開いて驚きを顕にした。
｢お久しぶりです……その節は、どうもお世話になりました｣
深く頭を下げると、まあそう畏まるなと七瀬に言われ顔をあげる。
七瀬は目を細めて感慨深げにこちらを見つめていた。
｢久しいね、音羽。見ないうちに随分と大きくなったもんだ。体質は相変わらずなのかい？｣
｢ええ、弱くなるどころかどんどん強くなってますよ。まあ、姿が見えるようにはなりませんでしたけどね｣
｢そうか…………ところで、音羽はどうやってここへ来た？｣
ぎくり。
｢ええと、散歩してたら迷い込んでしまいまして……あはは｣
まさか人の跡をつけてきたなんて言えないので、適当に理由をでっち上げて誤魔化すように笑う。
顔が少し引き攣ったが、七瀬は少し訝しげに眉を顰めただけだった。
｢ふむ、会合へ来るのは初めてかい？｣
｢会合？｣
さっきの男が口にしていた言葉だ。
もしかして七瀬は何か知っているのだろうか。
首を傾げると、七瀬は心得たように説明を始めた。
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ゆう(プロフ) - 更新待ってまーす！ (2017年6月5日 0時) (
レス) id: c901a87f20 (このIDを非表示/違反報告)
赤穂(プロフ) - 初心者で不慣れな執筆ゆえ拙い文章ですが、できる限り丁寧に、ご期待に添えるような物語を書いていきたいと思います。これからもよろしくお願いしますm(*_ _)m (2016年12月13日 23時) (レス) id: 3c77e80249 (このIDを非表示/違反報告)
赤穂(プロフ) - Sisselさん» アドバイスもたくさん頂き、本当に感謝しております。自分でも見落としていたミスに気がつくことができました。｢中てられる｣という言葉は、意味がまた違うんですね……汗 (2016年12月13日 23時) (レス) id: 3c77e80249 (このIDを非表示/違反報告)
赤穂(プロフ) - Sisselさん» 感想ありがとうございました。初めての投稿作品をこんなにも評価して貰えるとは思わず、今とても驚いております…( ﾟдﾟ)ﾎﾟｶｰﾝ (2016年12月13日 23時) (レス) id: 3c77e80249 (このIDを非表示/違反報告)
赤穂(プロフ) - ゆうさん» ありがとうございます！自分でもびっくりで…更新楽しみにしてくださってて、嬉しいです〜 (2016年10月14日 1時) (レス) id: 9295142d7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤穂 | 作成日時：2016年4月3日 2時
