妖が視える少年との出会い１ ページ2
Aside
「はあっはあっはあっ……！」
ここは、草木の生い茂る山の中。山を覆い隠さんとばかりに伸びた木の枝が太陽の光を遮り、まだ昼間だというのに随分と薄暗く鬱蒼としている。人っ子一人見当たらないほどに閑散とした場所だった。
立派に成長した木々の立ち並ぶその間を、僕は全力で駆け抜けていた。
こんな山の中を何故僕は走っているのでしょうか。
趣味？別にそういう訳ではありません。そもそも誰も好きでこんな事をしている訳じゃないんですよ。
その理由はーー
『ミィツケタゾ……！！』
「！きたっ……！」
コイツですよ。僕はコイツに追われていて、今の今まで必死に逃げ回っていたんです。何なんですかねホント。ストーカーですか？やめてください僕は男ですよ。というかコイツがただのストーカーなら、どんなに対処のしやすかったことか。
『ニンゲン ニクイ 、ユルサナイ ユルサナイ、ニクイニクイニクイユルサナイニクイ』
……わあ、随分と刺激的なお言葉で。
…ちょっとこの状況には複雑な事情がありましてね。たかがストーカー如き、僕なら一発ノックアウトくらい軽いもんです。しかしコイツは最悪なことに、僕から触れることが出来ない。
そう。コイツは妖です。それは人ならざるものであり、本来なら人とは交わるはずのない存在。その妖をどういう訳か、僕には認知することが出来てしまうんですよねぇ…。
厄介なものです。何が厄介かって、僕では妖を聴いて感じることはできても、その姿を捉えることができないんです。しかも、なまじ認知することに長けているせいで影響を受けやすい。
妖に触れることもできない僕は、こちらへ干渉してくる妖に対抗するすべもなく、こうして逃げ回ることが多々あるのです。
まあ小さい頃からわりとしょっちゅうこんな目にあっていたので、もう慣れましたがね。
「このままでは体力が持ちそうにありませんね……」
そろそろ走るスピードが落ちてきていますね…。まけるかとも思いましたがこの妖もねちっこくここまで追いかけてきてますし、やはりここは神社へ駆け込むのが一番でしょうか。
「そうと決まればラストスパート！」
ここから神社まではあと少し。あそこまでならきっと、間に合う筈ーー
ーーなんて、油断したのがいけなかったんでしょうかね？
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ゆう(プロフ) - 更新待ってまーす！ (2017年6月5日 0時) (
レス) id: c901a87f20 (このIDを非表示/違反報告)
赤穂(プロフ) - 初心者で不慣れな執筆ゆえ拙い文章ですが、できる限り丁寧に、ご期待に添えるような物語を書いていきたいと思います。これからもよろしくお願いしますm(*_ _)m (2016年12月13日 23時) (レス) id: 3c77e80249 (このIDを非表示/違反報告)
赤穂(プロフ) - Sisselさん» アドバイスもたくさん頂き、本当に感謝しております。自分でも見落としていたミスに気がつくことができました。｢中てられる｣という言葉は、意味がまた違うんですね……汗 (2016年12月13日 23時) (レス) id: 3c77e80249 (このIDを非表示/違反報告)
赤穂(プロフ) - Sisselさん» 感想ありがとうございました。初めての投稿作品をこんなにも評価して貰えるとは思わず、今とても驚いております…( ﾟдﾟ)ﾎﾟｶｰﾝ (2016年12月13日 23時) (レス) id: 3c77e80249 (このIDを非表示/違反報告)
赤穂(プロフ) - ゆうさん» ありがとうございます！自分でもびっくりで…更新楽しみにしてくださってて、嬉しいです〜 (2016年10月14日 1時) (レス) id: 9295142d7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤穂 | 作成日時：2016年4月3日 2時
