【HQ】ちゃんとみとるよ【北信介】 (ページ5)

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北信介とは② ページ5

昔の北信介は、虫が嫌いだった

小4の夏休みの終わりごろに仲良くなった北信介と
カブトムシ探しに行った時
私が手づかみで大きなカブトムシを取ったと自慢すると

北信介は

怖いからやめてやと怖がり

小学校の行き帰りでは
近所の家に大きな大きな犬がおって
そこを通らんとお互いの家には帰れない

北信介は

私の後ろに隠れて(隠れてへんけど)
私を盾にしてその場を通ってきたこと

北信介は

バチバチ(静電気)が嫌いで
冬になると完全装備の私を見て
バチバチ人間なってまうでと怒ってきたり

私のお父さんと遊園地行くと
決まってお化け屋敷に行くのだが

北信介は

怖いから、おてて繋ごやと出るまで手を繋いでたり

他にもたくさん苦手なことあることも
私はしっとる

でもなんでか中学にあがると
それらのものは大半克服していた

北信介が

たくさんの虫図鑑みてたことも
近所の犬を頑張って撫でてた所も
嫌いな食べ物も頑張って食べてたことも
全部

全然知っとる、ずっとみてたから

でもなぜ急にそうなったのかは知らなくて
理由を聞くと

北信介は

｢バァちゃんがいうとった｣
｢Aを守るには、俺が強くならんとだめやって｣
｢、、俺は何があってもAを守るからな｣

そう言って

北信介は

私の手をぎゅっと握った

私が、お父さんに怒られて泣いた時も
私が、転けて泣いた時も
私が、昔の友人に会えなくて悲しくて泣いた時も

あの時の約束通り
ずっと私のそばにおって守ってくれたことも

私は知ってる

私が信ちゃんを好きになってしまったことを

でも北信介は知らない
私が信ちゃんをほんとに好きなことを

いつか知って欲しい
私のこともたくさん

そしてもっと知りたい
信ちゃんのことを