キミの為になら、私は消えるよ… (ページ21)

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第20話ページ21

俺たちは、すぐに救いの塔に向かう。

着いて、中に入ってみるとそこには人の死体が沢山浮いていた。

ルーク「なんだ…これ…。」

ナタリア「この方たち、全員神子ですの…？」

ルーク「そんなっ…。早くしないと、Aがこの人達みたいに並んじまう！」

俺達は、奥へと進む。

すると、祭壇が見つかった。

そこに、天使とAもいた。

天使「さぁ、そなたが最後に失くすもの、記憶と心を捧げよ。」

ガイ「俺達を忘れちまうのか！？」

ルーク「A…！」

すると、ジェイドに止められる。

ジェイド「いけません！Aの気持ちを無駄にするつもりですか！」

ルーク「けど、誰もあいつの為に戦ってやれないなんて悲しいだろ！」

ジェイド「それは…。」

ジェイドに止められるも、俺はAの近づく。

「来ないで！」

ルーク「A…。声が…。」

「あ、ほんとだ…。嬉しい…。きっと、天使様がお別れを言うのを許してくれたんだ…。
これで、ルーク達にさよなら言えるね…。」

ルーク「A…。」

「私、ルークや皆が居たから、この世界を守りたいって思えるようになったんだよ。
あの時、私皆に責められて私は悪くないって思ってた。
でも、違ったの。
全部、私が悪かったんだ。
命のこと、軽く思ってた。
でも、違ってたんだね。
全然、重かった。
だから、私、この命でみんなを守るね。」

ルーク「それなら、お前の命は大切じゃないっていうのか！？
一人の犠牲で世界が平和になるなんて…そんなのおかしい！」

「ねぇ…聞いて。確かに、一人の命を犠牲にして平和になるなんておかしいかもしれない。
でもね、私、この世界を救えたら、私の命で世界がいっぱいになるんだよ。
大地になって、風になって…。
人として一緒にはいられないけど、風になって、大地になって、またみんなと一緒にいられるの。
それにね、私の命が失っても私は、皆の心にずっと生きてるよ。
ルーク…大好きだよ。
……みんなも、ありがと。最期を見届けてくれて。
さよなら。ルーク…。」

ルーク「A！」

俺は、Aの側へ行く。だが、Aはもっと遠のいてしまう。

行くな！A！

Aは、羽を生やし、命を絶った。

天使「ふはははははっ！ついに！ついに完成したぞ！
神子が神になる時だ！
愚かな神子よ。ついに、ついに役に立ってくれたな！」

ルーク「お前っ…！」

Aをそんな風に言うな！