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駐車場に着くとマネジャーから預かっていたキーで車のドアを開けた。俺は傍らでそっと伊野尾くんの行動を見守る。駐車場には時間の関係か俺たちしかいない。静かで、少しひんやりとしたここはまるで別世界に来てしまったみたいな気がして来る。ごそごそと中を探っていた伊野尾くんはぴょこりとドアから出て嬉しそう振り返った。
「あった！ ごめん、付き合わせちゃって」
「いや、俺がついてくって言ったんだから全然気にすることないよ」
「そう？ でもありがと」
バッグをこちらに見せながら、くすくす肩を揺らして笑うその仕草がいつもの伊野尾くんで、俺は何だかそんなことだけでも嬉しくなってしまう。自分の好きな人が自分を思ってくれているってすごくしあわせなことなんだなって。
あの花のことを俺は『恋心』と認識しているけれど、それが真実かは分からない。ただ彼の気持ちと連動していることだけは確かだ。確かめたいようで確かめたくない気持ちが今度は先程とは別の形で湧き上がって来る。
『友情としての好き』なのか『恋愛としての好き』なのか。
俺は言葉で伝えるよりも行動で示した方がより伝わるような気がしたから、伊野尾くんのすらりとしたきれいな白い手をそっと握った。
「えっ。なに」
ふわっと芳しい香りと美しい花からキラキラしたものが見える。これが伊野尾くんの心？
以前寒さで悴んでる伊野尾くんの手を温める為に同じように握ったことがあった。あの時はそうすることが当然だと思ったから、戸惑う伊野尾くんの表情にどうしてそんな顔をするんだろうなんて何も疑問にも感じなかったのに、今は色んな気持ちが頭の中をぐるぐると回る。拒絶、ではなさそう。困ってる？ けれどその態度とは裏腹に花は輝きを増してゆく。もう一度強くぎゅっと握り締めてみても離そうとはしない。むしろますます戸惑いが強くなったみたいだ。
「俺と手繋ぐのってどう？」
「へ？」
「俺らのグループってさ、距離感近いじゃん」
「�睫擇呂修Δ任發覆い隼廚Δ韻鼻�
「まあ、他と比べたら全然だな。けどさ、伊野尾くんにはなんか仲良くなってから昔っからその辺気にしたことなかったんだよね。なんでだろ」
「そんなん、俺に訊くなよ。自分でも分かんない感情の答えを人に委ねてどうすんの」
そんな話をしながらも伊野尾くんの頬は桃色に染まって、手のひらだけじゃなくてその頬にも触れてみたくなる。どこまで許されているんだろう。俺はゆっくりとそこに手を伸ばす。
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ruki(プロフ) - chocoさん» chocoさん、コメントありがとうございます！そんな風に言って頂けてとっても嬉しいです☺️本当にお花が見えたら2人ともずっときれいな花を咲かせて、周りに飛ばしてるかもしれません笑 まだもう少し続くので良かったらお付き合いくださいませ🥰 (7月6日 18時) (
レス) id: aad90071ba (このIDを非表示/違反報告)
choco(プロフ) - このお話めちゃくちゃ好きです🫶�睫擇気鵑頬�められてブワッて花が咲く所で伊野尾さんがどんな顔するのか目に浮かんじゃいました！その後お花萎えちゃうのに何でもない顔する所も。これからたかいのを見たら見えないお花が見えてきそうです。 (7月6日 5時) (レス) id: a8ac698638 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ruki | 作成日時：2023年5月15日 12時
