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「たかき、おはよ」
「おはよ」
グループ仕事の日がこんなにも待ち遠しいものになるなんて思っていなかった。今までだってずっとそうだったけれどさらにその気持ちが増している。
楽屋に入るとすでにメンバーが何人か来ていて、伊野尾くんもその中のひとりだった。彼はすぐにこちらに気付いてひらひらと白い手を振ってくれる。
伊野尾くんが俺に向けてくれる笑顔がかわいくて、心が躍る。彼の背中の花は今日も美しく咲いていて、きれいだ。
紫がかった青い花。そういえばこの花の色ってもしかして元々青だったんじゃないか？
いやいや、そんなことはないだろ。でも、伊野尾くんのメンカラは青。俺のメンカラは紫だ。こんな偶然ってあるのか？
そのことを考えついたらなんかめちゃくちゃもっと愛しさが溢れてヤバい。伊野尾くんがかわいくて仕方ない。ただでさえ好きだと思っていた相手の、多分恋心と思われる花が俺色に染まっている。あー、これ絶対俺の背中の花も咲いてるよ！ 見えないけど！
「雄也、さっきからなんか面白いんだけど」
「へ？」
「そうなの。俺におはよって言ってから急に黙り込んだと思ったらなんかひとりでわたわたしてて面白いんだよね」
伊野尾くんは肩を揺らして笑っている。ふわふわした髪も一緒に揺れて、かわいい。伊野尾くんてこんなにかわいかったっけ？ もっとこう、男の子って感じだったような気がするんだけど。これは俺の意識が変わったからなのかな。自覚したからそういう風に見えてるの？
「おーい。雄也？ あれ、またどっか行ってる？」
「たーかーきー？」
「あ、ごめん。なに？」
「珍しく考え事でもしてんの？」
「�睫擇發�年頃なんだよ」
「お年頃って！」
俺はいつの間にか伊野尾くんと光くんに囲まれていたらしく、2人に不思議がられていたみたいだ。思わず言われ方に自分でも笑ってしまった。そういやお年頃ってどれくらいの年齢を言うんだろ、なんて見当違いのことを考えてしまった。あとで薮くんにでも聞いてみよう。
「んで、何考えてたの？」
「そうそう」
「いや、大したことないから」
「ほんとに？」
「まあ話したくなったらいつでも言えよ」
光くんはにっこり笑うとちょいトイレなんて言いながら楽屋を出て行く。伊野尾くんにはぽんぽんと背中を叩かれて微笑まれる。けれど何だかその笑顔が少し寂しそうに見えた。花は咲いているのだろうか。でも何故か今は見ることが出来なかった。
そんなことは初めてだった。
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ruki(プロフ) - chocoさん» chocoさん、コメントありがとうございます！そんな風に言って頂けてとっても嬉しいです☺️本当にお花が見えたら2人ともずっときれいな花を咲かせて、周りに飛ばしてるかもしれません笑 まだもう少し続くので良かったらお付き合いくださいませ🥰 (7月6日 18時) (
レス) id: aad90071ba (このIDを非表示/違反報告)
choco(プロフ) - このお話めちゃくちゃ好きです🫶�睫擇気鵑頬�められてブワッて花が咲く所で伊野尾さんがどんな顔するのか目に浮かんじゃいました！その後お花萎えちゃうのに何でもない顔する所も。これからたかいのを見たら見えないお花が見えてきそうです。 (7月6日 5時) (レス) id: a8ac698638 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ruki | 作成日時：2023年5月15日 12時
