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「伊野尾くん」
「ん？」
俺は直接香りのことを伊野尾くんに聞いてみることにした。悩むくらいなら確かめてスッキリした方がいい。そう思ったからだ。
しばらく振りのグループ仕事の帰り際、それぞれメンバーと挨拶をして俺は荷物をまとめている伊野尾くんに声を掛けた。急いでいる雰囲気もなかったし、ちょっとだけ時間もらえたらいいんだけど。
「このあと予定入れてる？ スケジュールはオフになってたよね」
伊野尾くんは俺の方に視線を向けて、そのあとゆっくりと首を振る。
「ううん、今日は特に何もないよ。あとは帰るだけ。あ、寂しいやつとか言うなよ」
ふふっと肩を揺らして笑うその仕草はいつも通りで、背中の花はゆっくりと咲き始めている。あのいい匂いも相変わらずだ。伊野尾くん、今は嬉しいのかな。俺が話しかけるまでは蕾だった花。何故だか胸がどきりとひとつ音を立てる。
「そんなこと言わないって。そっか。ならちょっと俺に時間くれない？」
「なに改まって。全然構わないけど。どっかメシでも行く？」
「それもしたいから行こう。でもその前に聞きたいことある」
「聞きたいこと？」
「うん。伊野尾くんって香水とかつけてなかったよね？」
俺の問いに伊野尾くんは首を傾げて、なに言ってんの？ って顔をする。答えは聞かなくても分かった。
「特にこれってものはつけてないよ。たまにシャンプーのこと言われるけどそれくらい。�睫擇呂弔韻討襪茲諭２兇�前の匂い好き」
「へ？」
「なんか、たかきって感じしてさ、いいなって」
「そ、そう？」
「そうだよ。その人にぴったりな匂いに出会えるってなかなか無いからいいと思うよ」
伊野尾くんからまさかそんな言葉が返ってくるとは考えもしていなかったから、思わず顔が熱くなる。
「�睫據⊂箸譴討鵑痢�」
「うるせー。伊野尾くんだっていい匂いじゃん。俺も好きだよ伊野尾くんの匂い」
「なっ、お前何言ってんの！ あ、シャンプーのこと？」
「いや、そうじゃなくて、その香りとは違うやつ。なんか甘くてさ、めちゃくちゃいい匂いすんの。だから気になって」
ぶわ、っと伊野尾くんの顔が赤くなる。合わせて花も満開になって香りも強くなった。
あれ？ 俺もしかしてめちゃくちゃ恥ずかしいこと言ってない？ 伊野尾くん自身の匂いが甘くていい匂いでそれを好きで、気になるって本人に直接話してるこの状態ってどういう状況？
俺も伊野尾くんも顔が真っ赤になっている。自覚ありまくりだよこれ！
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ruki(プロフ) - chocoさん» chocoさん、コメントありがとうございます！そんな風に言って頂けてとっても嬉しいです☺️本当にお花が見えたら2人ともずっときれいな花を咲かせて、周りに飛ばしてるかもしれません笑 まだもう少し続くので良かったらお付き合いくださいませ🥰 (7月6日 18時) (
レス) id: aad90071ba (このIDを非表示/違反報告)
choco(プロフ) - このお話めちゃくちゃ好きです🫶�睫擇気鵑頬�められてブワッて花が咲く所で伊野尾さんがどんな顔するのか目に浮かんじゃいました！その後お花萎えちゃうのに何でもない顔する所も。これからたかいのを見たら見えないお花が見えてきそうです。 (7月6日 5時) (レス) id: a8ac698638 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ruki | 作成日時：2023年5月15日 12時
