19 ページ19
.
瑠姫も私の言いたいことがわかっていたらしい。
特に驚くこともなく黙って俯いている。
そんな瑠姫に向かって、私は玉砕覚悟で捨て身の攻撃をお見舞いする。
まあ、ダメージを受けるのは私だけなんだろうけど。
A「瑠姫も気付いてたよね。私、瑠姫のことを好きになったの」
瑠姫「……うん」
A「ダメだってわかってたよ。瑠姫が私のことをそういう風に見てないってことも。でも、もう元には戻れない」
瑠姫と出会って変わった世界。
何気ない日々さえ眩しくなって。
ずっと終わらないで欲しいと思ってた。
私の気持ちを伝えなければ、瑠姫に見つからなければ大丈夫だって、そう思ってたけどそんな簡単なことではなくて。
抑え込もうとしても胸の奥で感情が渦巻いて。
すぐにでも会いたくなってしまう自分がいて。
気付けば息が止まりそうなくらい、どうしようもなく瑠姫を好きになっていた。
A「出会うべきじゃなかったんだよね、私たち。私と瑠姫じゃ、」
瑠姫「俺はAに出会えてよかったよ」
" 私と瑠姫じゃ幸せになれない "
私が言おうとした言葉を遮った瑠姫。
瑠姫からそんなこと言ってもらえると思ってなくて、突然のことに黙ってしまう。
絶対に瑠姫の前で泣いちゃダメだって、思ってたのに。
瑠姫がこんなこと言うから、熱くなった目頭から涙が溢れて止まらない。
そんな私を、瑠姫は無言で抱きしめた。
拒否しなきゃいけないのに、最後になるであろう瑠姫からの優しさに、私は甘えてしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 402人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さぎり(プロフ) - 途中でMad In Loveの歌詞入れてるのが最高すぎました主様天才です🥹🩷 (5月3日 12時) (
レス) @page21 id: 1e7facddf3 (このIDを非表示/違反報告)
さ(プロフ) - 更新再開嬉しいです！これからも楽しみにしてます☺️ (10月27日 23時) (レス) @page10 id: 3db943dc83 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ｻｸｻｸﾊﾟﾝﾀﾞ | 作成日時：2023年9月27日 16時
