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彗side

Aと食糧を買い出しにスーパーに来た。

嫌いな人参に散々わがままを言うA。
いつも、大人ぶってるくせに、人参が嫌いって、可愛いところあるじゃないか!

いつもキレイで、大学に通いながら、バイトをこなし、家ではオレの世話をして、いつも忙しいA。

久々の休みに、こうやって、二人で過ごすこの時間は、平穏そのものだ。



Aは、棚に並べられた10kgの米の袋を担いだ。

彗「それ、どうやって持ち帰るつもりだ?」
A「普通に担いで帰るけど?」
彗「誰が?」
A「わたしですけど?」

Aは、この細い身体で、男でもなかなかやらない事を、軽々とやってのける。
その辺の男より腕力あるのではと思う。

彗「オレが持つから」

ここは、Aに持たせたら、男が廃る。
てか、男の恥だろ?
そう思って申し出た。

A「こんなに重いもの乗せたら、バランス崩して倒れるよ?」
彗「平気だから」

A「あ、そう。じゃ、もう一袋」

そう思って申し出たのに、Aの奴、もう一袋とか、あり得ないだろーっ!

彗「やーめーろー」


買い物を終え、並木道を並んで歩いて、Aを見上げた。
栗色に染めたロングヘアーを靡かせた細い身体で軽々と米を担いで歩く姿は違和感しか感じられない。

結局、米はAが軽々と担いで、他の荷物はオレが持つ事になった。

彗「どこにそんな力あるんだよ」
A「私、格闘技やってたから、そこそこ力はあるんだ…」
彗「それは、知らなかった」

格闘技経験者だとは、知らなかった。

A「話した事なかったから……」

話した事なかった。
そう言って、一瞬、悲しげな表情になった。

彗「どうして?」

今までに見た事ない表情が心をざわつかせ、つい、突っ込んで聞いてしまった。

A「………。可愛くないでしょ?女の子が格闘技なんて。だから、秘密にしといてね」

少し間が空いてたのは気のせいかな?

可愛くないから、秘密にしといてと言うAだが、本当の理由が明らかになるのは、もう少し先の話。

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設定タグ:学校のカイダン , 雫井彗 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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ルカ(プロフ) - *夏那*さん» 読んでいただきありがとうございます♪更新しました。また、いらしてください(*^^*) (2015年4月29日 19時) (レス) id: 526afb0711 (このIDを非表示/違反報告)
*夏那* - 面白いです♪ (\・ω・/ 更新頑張ってください!! 楽しみにしてま〜す← (*´ ε `* (2015年4月26日 8時) (レス) id: 5d49457090 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:緋色ユイコ | 作成日時:2015年4月5日 17時

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