【ミカグラ学園組曲】救って下さい。

[呪縛。] ページ13

「＿＿うさ丸は悪くないよ。」

彼女はそういって、ぎゅ…とさらに強く抱きしめた。

…違うんだよ!!俺が全部悪いんだよ…!!
Aはヒントをくれた!!たくさんたくさんくれたのに!!なのに俺は＿＿!!


「…うさ丸はね。私にいろんな事を教えてくれたんだよ。」


…………え…?

＿＿どくりと心臓が動いた。

彼女の顔を見ると、今まで見たこともないような柔らかい笑みを浮かべていて。

「…【友達】とか【好奇心】とかさ。私、うさ丸に出会わなかったら、ここに居なかったよ。」

さらりと凄いことをいった彼女は、目にうっすらと涙を浮かべていた。

そんな今にも消えてしまいそうな彼女を…俺からまた離れていきそうな彼女を、もう一度抱きしめようと肩を掴こもうとした時。


【するりと彼女は俺から離れた。】


…!?!え…!?!離れた…?違う…。今の動きは…。







「……結局さ。俺ら二人は、【弟に憧れていた】ってことだろ。…あはは。無理矢理すぎるけどな。」







＿＿＿＿＿＿＿＿……。

…私、一宮エルナはずぅうぅとうずうずしてました。

なんなのこのシリアスモード!!?!青春には確かに必要だけど、基本笑わないと!!くそぅ!!面白くない!!

ってかね、私のAをなんで赤間君が抱きめてるの!?!怒るよ!エルナちゃん、ドッカーンするよ!!

「………そうだね。」

ほぉぉおあぁあぁあ!!!

Aちゃんも抱きしめ返した!!
ありえないよ?!禁断の恋なの!?(勘違い)それはそれで萌えるけどね!?!(違う)

「………ぇ……え、…?ぁ…?」

うさ丸なんか訳が分からないって顔してるし。さっきの【怒り】はどこいった。

「……ふふ…。」

…すると、何処からか軽く笑い声がして。

回りを見ると、赤間くんたちのことを皆がにっこりと微笑んで見ていた。


…………そっか。【終わった】んだ。


Aの【過去からの呪縛は終わった】んだ。あぁ。嬉しいなぁ。

私もみるみる口元が緩み、Aを見る。

うふふ。幸せそうなAを見るとますます笑顔にな………って…ん…?







「終わってないからああぁあぁああ!?!!?!」

[解決。]→←[真逆。]

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