＿みつからない ページ3
｢ヤツはいつの間にそこまで…｣
カロンが呟く。
｢へへ…わ、わかっただろ…？｣
ビチャッ。
フーゴがガスマスクの中で血を吐く。
｢尻尾を引っ張って…本体を引きずり落とそうなんて…セコい真似は通用、しねぇ…。バロウズを倒したいなら…バロウズを倒すしか…ねぇんだよ｣
｢…！｣
｢お前らの敵は…ラプラスそのもの…だ｣
フーゴは咳き込みもしなくなった。
どうやら気絶したらしい。
｢…やっぱり、そう簡単には解決しませんのね｣
｢どうするんだ、ノエル？火の粉を振り払うだけではどうにもならんようだが｣
カロンは、ノエルが何を言うか予想ができている。だが、ノエルの口から、その言葉を聞きたいのであろう。
｢腹は括りましたわ。わたくしノエル・チェルクェッティは、ラプラス市長ラッセル・バロウズと…戦います｣
｢そうか｣
｢このままあの男を放っておけば、ジリアンだけじゃなく、もっと多くの人に迷惑がかかることでしょう。ならばこちらから出向いて、私の人生を弄んだことを後悔させて差し上げますわ…！｣
｢…きめたのだな｣
いつも以上に低いカロンの声。
真剣にノエルの判断に向き合ってくれている証である。
｢私はやっぱり、傲慢には生きられませんわ。でも、自分に敵意が向けられたときには、迷ったり逃げたりするより、戦おうと思いますの。そうすれば、誰も死ななくて済むのではないかと…今日、知りましたから｣
｢危険な道のりだぞ。私が守りきれず、途中で死ぬ可能性もある｣
｢承知の上ですわ｣
｢お前が、バロウズを打ち倒すまで私の手助けを受け続けるということは、つまり＿それだけ巨大な代償を支払わなければならないということだ。時間をかけ、修羅場をくぐり続ければなおさらな｣
｢………｣
｢お前がバロウズを倒し、『第一の契約』を打ち消して、自らの手足を取り戻した瞬間。私の助けがいらなくなった瞬間＿＿＿私は、〈代償〉にお前の命を貰い受けるかもしれん。契約の代償は、悪魔がその場で一方的に決める｣
｢…それも承知の上、ですわ｣
カロンの瞳がぎらりと光る。
ノエルは頭の中で思った。
＿自分は再び、大悪魔に魂を売ったのだ。
｢いいだろう、ノエル・チェルクェッティ。この大悪魔カロン、お前の〈覚悟〉を聞き届けたぞ｣
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莉亜 - 受験頑張ってください！応援してます！ (2018年12月8日 22時) (
レス) id: 0b051a452c (このIDを非表示/違反報告)
ルージ(プロフ) - @さん» 外しました。これでよろしいでしょうか？？ (2018年7月2日 17時) (レス) id: a001de3962 (このIDを非表示/違反報告)
@ - オリジナルフラグ外してくれ (2018年7月2日 7時) (レス) id: 9dafacd91e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルージ | 作成日時：2018年7月1日 21時
