ダイヤモンドリリー。[2]【リヴァイ】 (ページ44)

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相も変わらず。ページ44

「有難う。」と礼を言い、リラックスできるような香りを堪能する。鼻をくすぐる様ないい香りに安堵の息を零した。

リヴァイの淹れる紅茶はどれも絶品、何度飲んでも飽きる事を知らない、一日に何杯でも飲めてしまうくらいに美味しい。甘党の私に対して蜂蜜も入れてくれてるのだから、まぁ、なんというか繊細な男だ。

動かしていたペンを置き、紅茶を口に含む。うん、今日も美味しい。ふー、と息をふかして、紅茶を冷ましていると、

「リヴァイ兵長、俺です、エレンです！」

コンコン、というノックオンと共にエレンの声が響く。

リヴァイはティーカップを机に置き、「入れ。」と声を掛ける。少ししてから開いた扉からエレンの大きな目が覗いた。そして次に私と目が合い、エレンは大きく目を見開ける。

どうしてお前がこんな所に？とその目が訴えていた、が机の上に散らばっている書類を見て何となく理解したらしく苦笑いを零して右手を心臓に当てて敬礼を施す。

「要件はなんだ、エレン。」

「はい！ハンジさんからの伝言です！至急、ルイを実験室に連れてきてほしい！……との事です！」

……は？ハンジが？

なんでだろう…嫌な予感しかしない。

「断る、ルイは今執務中だ。」

「え、あ、…ですよね。えっと、でも何だかハンジさんが凄い形相で…っ、」

「…エレン。」

「…はい。」

心做しかエレンの頭に耳が生えてるような気がする、犬の。その耳がダラーんと垂れ下がっている…様な。リヴァイの威圧的な声色にエレンの視線が真下に向く。

「糞眼鏡の事は放っておけ、なんなら空気だと思え、いちいち相手にしてたらキリがねぇだろうが、どうせ下らん内容だろ。」

「ええっと…………さっき渡された手紙の内容を知りたい、と言っていたような気が……。」

「……さっさとくたばりやがれ、奇行種が、と伝えておけ。異論はねぇな、ルイ。」

リヴァイの鋭い眼光が私を捉えた。