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「Aちゃんは。どう思ったの？」
「どうって……」
「かっこいいって思った？ 目をハートにした？」
先輩からの質問は矢継ぎ早だった。
いつもゆっくりゆっくりと言葉を紡ぐ人だから、私は驚いて返答するのが少し遅れた。
「そんなわけないじゃないですか、何とも思いません」
そう答えたあと、すぐに「どうしたんですか」と私は聞く。
「……いや、なんにもないんだけど。 ごめん」
先輩は私から視線を外した。
その視線は拠り所を無くしたように桜の木を見上げていた。
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「俺、めっちゃきもいかも」
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先輩は言葉をポツリと落とし、再び私に視線を向けた。
「Aちゃんが盗られちゃうかもって思った」
「……とられる？ 写真をですか」
「Aちゃんってもしかして国語苦手なの」
「得意なはずなんだけど……｣
「文脈から読み取りなよ。盗むほうだよ」
「盗む…あ、私が盗られるってことですか。えっと…誰に？」
「転入生くんに｣
「そんなわけ」
「Aちゃんが傍から居なくなるって考えるだけでおかしくなりそう俺｣
「重すぎだな、俺」先輩は眉を頼りなく下げてぎこちなく笑った。
これは、もしかして、もしかしなくても、
焼きもち、だ。
先輩がそんな気持ちを抱くなんて意外だ。
｢私もです、そんなの｣
いつも私だけだと思っていた。
それに先輩のほうが女の人にいっぱいモテるんだもん。
なんてことは言わないけど。
先輩は嬉しそうに笑っていた。
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先輩が少し動くと制服同士が擦れる音がした。
私たちは、こんなにも近い場所にいた。
手が重なるのと同時に、唇も重なった。
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流花(プロフ) - keiさん» 初めまして！どちらも読んでいただけてるんですね、ありがとうございます(；；)とても嬉しいです！ 私も青色寄りなのですが黄色さんも大好きで(o´艸`) これからの展開どうなっていくか楽しみにしていただけると幸いです(*´∀｀) これからもよろしくお願いします！ (2020年5月18日 11時) (
レス) id: ec6c78779c (このIDを非表示/違反報告)
kei(プロフ) - 初めまして。お話とっても楽しみにしてます。もうひとつの方も！青坦ですが黄色さんも好きです (2020年5月17日 1時) (レス) id: b8ead91f6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：流花 | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/uratsuku_ruka
作成日時：2020年5月5日 16時
