白紙 ページ1
いつだって私のパソコンの画面は綺麗な白だ。
何も書けない、何も思い浮かばない。
ただ、パソコンの前で何か思いつくのをじっと座って待っているだけだ。
｢なんか書けた？｣
仕事から帰ってきて疲れているだろうに彼は、2つ紅茶を持ってきて作業部屋に来る
｢ぜーんぜん。｣
｢そっかー｣
｢……髪、なんか子犬みたいだね｣
今朝までは黒っぽくてゴワゴワしてそうな髪だったのに今は茶色っぽくてふわふわしている。
｢お、気がついてくれた。いいやろ？｣
｢うん。ふわふわしてて可愛い｣
ここに住んで2年経つけど、彼の変化に気がつけたのは多分初めてな気がする…
彼はそれが嬉しかったようで自分の髪の毛を少し照れながら、触り続けている。
｢Aちゃんは明日は暇ですか？｣
｢んー…いつも通り予定はありませんよ？｣
｢どっか出かけません？服とか日用品とか食品も買いに行かないと｣
そうか、もう1週間たつのか…この前食べ物買いに行ってから
｢明日休みなの？｣
｢仕事は夜だけやで｣
｢そっか｣
｢うん、じゃ、そろそろ風呂行くな。頑張ってな｣
｢うん、紅茶ありがと。｣
ばいばーいと小さく手を振りふたつのカップをもって部屋を出ていく彼がなんだか可愛らしくて愛おしくてたまらない。
でも、私には隣にいる資格なんてない。
運良く新人賞を取れただけの売れない小説家。
彼は今をときめくアイドル、関ジャニ∞の丸山隆平
そんなキラキラした人私みたいな人間と釣り合うはずなんてない。
私なんてお荷物だ
今日も1文字も書けないまんま私は
何も考えないよう思わないように目を瞑る
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作者名：ときめき★メモリアル | 作成日時：2018年11月14日 14時
