絶望を刷り込まれた人間は恍惚の表情で密かに笑う。 ページ13
*ロンロンさんリク
｢い…イズルくん!!!!｣
自らの指を僕の指に絡めて恋人繋ぎにして…こちらを、上目で焦ったように口を開くA。
心做しか少しだけ震えているようにも見えて…ボクは、じっとAを見つめ返します。
｢ど…どどどどどこに行くの???ね???ねぇ…ど…どどこに行くつもり…だっ…だったのかな…??｣
｢……別に。エノシマジュンコのところですよ｣
｢っぅう…ぅううぅうぁ……。やっ…やだ……い…行かないで…!!行かないでよぉ…っ!!｣
ギリギリ…と繋いだ手を強く握りしめていくAは、ぼろぼろと涙を流し始めました。
行かないで、と何度もぶつぶつと繰り返すAに、僕は長い髪を靡かせて、そっとAの手に触れます。
『…あぁ。もういつからこんな状況なんでしたっけ』
Aはもともとこんな性格ではなかったのです。
ただ…エノシマジュンコが暇つぶしにAを絶望に堕としてから、全てが変わりました。
僕がいなければ呼吸することも出来ないぐらいの超依存体質となってしまったA。
さっきのように僕がどこかに行こうとすると、真っ青な顔で必死に引き留めようと手を引っ張るのです。
その度に泣いて喚いて怒って…ぼろぼろと大粒の涙を流しながら、行かないで行かないでと何度も口を開くのです。
｢…A、僕はどこにもいきません。大丈夫ですから｣
｢っぅううぅう……っ…ぁ……ほ………ほんとに…………?｣
｢ええ。僕は嘘をつきません｣
そう言うと、Aは僕をじっと見つめて…泣き腫らした顔で酷く安心したように笑うと、良かったと口を開いて。
｢ぜ…絶対に私を置いてどこかに行かないでね…?私、イズルくんがいなかったら生きてけないから…っ…。し…しししし死んじゃうから……｣
｢…わかってますよ｣
『…あぁ。Aからの愛は歪みに歪みきっている愛すぎますね』
愛されているのはとても喜ばしいですけど…Aからの愛は真っ当な愛ではないと、知っています。
異常なほどに
でもいいんです。僕もAを愛していますから。
大好きです、A。
｢えへっ……い…イズルくんっ……!だーい好き…!｣
ぐるぐるの目で病的な笑みを浮かべるAは、僕の背中に手を回してきました。
途端に感じる柔らかい温もりと、いい匂いが鼻腔をくすぐります。
『……………………………なんて。"そんなのは"嘘ですけどね』
そう心で呟いて…僕も同じようにAに抱きつきました。
発明家の昼夜逆転の秘密の関係…?→←異常愛の終息点は最悪の事態を途中経過する。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
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ロンロン - ピンボイントイズル…最高（＊´∀`＊） ありがとうございますっ〜｡ また続編いきますね…応援してはす!! （ガッツリ噛んでいく） (2019年7月14日 14時) (
レス) id: d22ce582b2 (このIDを非表示/違反報告)
林檎麻(プロフ) - うなうみゃ。さん» 百合は正義…ジャスティス…うう…(*´Д｀*)…誰でしょうかね?そもそも夢主ちゃんが死ぬこと自体ありえてはいけないルートで、本来は誰も死なない運命だったのかもしれません…真相は闇の中…笑 (2019年7月13日 2時) (レス) id: 5fe5e3438d (このIDを非表示/違反報告)
うなうみゃ。(プロフ) - 林檎麻さん» ありがとうございますっ…!百合が百合してて可愛かったです!!この章では誰が代わりに死んじゃったんだろう…。ありがとうございました! (2019年7月12日 8時) (レス) id: 9135ef5723 (このIDを非表示/違反報告)
林檎麻(プロフ) - ロンロンさん» リクエストありがとうございますー!近日中に書かせていただきますね! (2019年7月12日 2時) (レス) id: 5fe5e3438d (このIDを非表示/違反報告)
林檎麻(プロフ) - ますかっと。さん» こちらこそありがとうございましたー!王馬くんかなり根掘り葉掘り聞いてきそうですね!!正直に言っちゃう夢主ちゃんを必死に止める百田くん…(かわいい) (2019年7月12日 2時) (レス) id: 5fe5e3438d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林檎麻
作成日時：2019年5月26日 3時
