feiz/0.2 ページ12
｢ええと……あはは……ありがとう……ござい……ます…?｣
苦しそうになんとか笑顔をつくったAちゃんの顔は、間違いなく真っ青だった。
当然だ。(一応)あの希望ヶ峰学園の生徒である1人から、こんな風に思われていたとは思う訳が無い。
しかも最後の方に危ない発言があった気がするんだけど。
｢あは………すべすべだぁ……｣
｢ひッ……、｣
狛枝はそのまま熱に浮かされたような顔で、Aちゃんの手を自分の頬につけると頬ずりを始めた。
いくらオレでもまだ未体験のことをされてしまったので、やや思考が止まる。
その間もAちゃんの顔は引きつったまま……というか、むしろ恐怖しかしてない顔なんだけど。
｢っいい加減にして!!!｣
｢いてっ｣
とりあえずAちゃんを助けるべく、ばしんと狛枝の頭を叩けば痛みに顔を歪ませた。
その際に手が離れたようで、Aちゃんは急いで狛枝遠ざかる。
｢Aちゃん大丈夫?｣
ぱたぱたと駆け寄って蹲るAちゃんに声をかければ、大丈夫と短く返される。
いつもと変わりない…オレの事が好きすぎて、逆に素っ気なくなっちゃう態度には変わりなかったけど、その返事に酷く安心した。
ただ顔色はまだまだ悪くて涙目だし…それに微かに震えている。
オレは心配そうな顔でAちゃんの身体に触れて、抱きしめようと
｢……おっと手が滑った｣
したところ、何やら背中に衝撃。
そしてそのまますごい勢いで横に転がっていくオレ。
とんでもない激痛と衝撃が襲ってきて、視界が歪む。
｢あー……まさかそこまで痛んでくれるなんて……ブーツ履いててよかったな…ふふ……｣
｢っお前手が滑ったって言ったけど、絶対足で蹴っただろ!!!!｣
どうやら思い切り足で蹴られたらしい。
｢なんでオレからAちゃんを奪おうとするのさ!!超高校の才能があるオレなんだから、狛枝っ……ちゃんはもっとオレに優しいんじゃないの?!!｣
｢はぁ…あのね、ボクの今の希望って、Aさんしかいないんだよ。それ以外のモノは全部ゴミクズ同然なんだよね｣
呆れたようにそういった狛枝は目をグルグルさせながら、ぶつぶつと何かを呟き出す。
でもそれを聞こうとはしなかった。だってどうせ聞いても無駄だし。
｢……あれ?｣
っていうかAちゃんの姿が何処にも……
｢……おつかれ、A｣
｢…お疲れ様じゃないですよ日向先輩……｣
うっわぁ……なんかまたライバル増えたんだけど。
- 金 運: ★☆☆☆☆
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オンブル(プロフ) - 林檎麻さん» めっちゃ好きです！ぜひ更新してください！ (2023年2月21日 17時) (
レス) id: 99844850a9 (このIDを非表示/違反報告)
雪見 - 短編集も大好きです！ (2022年8月22日 9時) (レス) id: 6388bba0b0 (このIDを非表示/違反報告)
雪見 - とっても好きなお話です！これからも更新頑張ってください！ (2022年8月22日 9時) (レス) id: 6388bba0b0 (このIDを非表示/違反報告)
白昼夢(プロフ) - 友人の勧めでv3にはまって初めての推しが王馬くんでした！ヤンデレの推しとか俺得過ぎます！！ありがとうございます！！！！更新待ってますので、頑張って下さい！！！！！！ (2020年8月15日 11時) (レス) id: 516c044665 (このIDを非表示/違反報告)
7112424 min(プロフ) - ヤンデレとか俺得…ありがとう (2019年7月31日 20時) (レス) id: a6cc06d7a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林檎麻
作成日時：2018年5月13日 21時
