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「…ただいま」
ガチャリとドアが開いてAが帰ってきた。
途端に上がってくる心拍数。
「うぅ……、」
情けない。つい数秒前まで、独歩との約束を守ろうと奮闘していたのに。
やっぱり真正面から対話なんて馬鹿じゃないのか。
『いや……いやいや!!!やるって決めたんだ!!!!』
ブンブンと首を振ると、決意を決めたかのように、じっとリビングのドアを見つめ
「…………あれ、お母さ」
______いきなりカチャリ、と開けられたドア。
学校帰りのようで少しだけ乱れた制服を着ているAは、驚いた表情でまっすぐ俺を見つめた。
少しの間だけ時が止まったように感じて。
しかしすぐに俺を睨みつけると、その場から逃げようと言わんばかりにドアを閉めようとした。
『って待て待て待て待て!!!』
「ちょ……Aっ…!!待って…!!」
足を縺れさせながら、なんとかその手に触れる。
…久しぶりに実の妹に触れた。
Aの手はあったかくて小さくて…柔らかい、女の子の手のひらだった。
『ああ…成長したんだな…』
「っさ…触んなし!!」
しかしすぐに、ばしん!!と強く振り払われて先ほどよりも強く睨みつけられた。
「……あ…ごめ…」
「………………………………………、」
『駄目だ。』
このままじゃいつもと同じ。変わらない。
同じように謝って同じように許されなくて。
『家族が険悪なのは嫌だ。』
『俺だって1人の兄だ。妹と仲良くしたいと思うのは普通だろうが。』
「っ…………ねぇ」
『一体どうしたらAに許してもらえるか。』
怒っている理由さえも分からないのに。
「あの…さ、なんで…なんでそこまで怒ってるのさ…俺何かしちゃった…?」
だからもうこれしか方法がない。
独歩にやるなと言われていた解決策。
直接聞く以外に方法はない。
「…………………………………っ、」
心臓が煩いぐらいに喚いている俺に、Aは一瞬呆気に取られたような顔をしていた。
前に聞いた時は俺のこの言葉を聞くなり、ガン無視して自室へ行ってしまった。
少なくとも前よりはちょっと進歩はあるのかな……?
そんな微かな希望が見えた瞬間。
「っ数年前の記憶を掘り起こせこのクソおにい!!!!」
ぐい!!っと思い切り肩を押されたかと思えば、全力で階段を駆け登り、自室へと走っていくA。
その顔は酷く憤慨しており、今にも噛みつきそうなぐらいだった。
『ああ………これってもしかしなくても…』
「超失敗………マジで今度こそ嫌 われた……?」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
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西 - この方角に福があるはずです
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夢花(仮垢) - ガチャドルチリーンwww確かにw合ってるんだけどさwww (2018年12月25日 5時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
林檎麻(プロフ) - 咲良さん» ご指摘ありがとうございますm(_ _)m直させていただきました。 (2018年11月29日 1時) (レス) id: 718ad3a520 (このIDを非表示/違反報告)
林檎麻(プロフ) - ゆっくりみーさんさん» ありがとうございますー!嬉しいですー!!そうですね…拝めるわけですね…羨ましい… (2018年11月29日 1時) (レス) id: 718ad3a520 (このIDを非表示/違反報告)
林檎麻(プロフ) - 穹射さん» ありがとうございますー!!頑張ります! (2018年11月29日 1時) (レス) id: 718ad3a520 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - おはようございます。摩天楼じゃなくて麻天狼ですよ (2018年11月28日 7時) (レス) id: 211f54bcb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:林檎麻
作成日時:2018年9月5日 0時